Inspection 12
| Home EP (2000) | |
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これまで3枚のアルバムを自主でリリースしていた彼らが大きく発展を遂げるきっかけとなった正式音源としては初となるEP。のちに1、3曲目は4thに、6曲目は5thに再録されており、本作でしか聞けないのは2、4、5曲目の3曲のみではある。後にアルバムに収録される楽曲はまだアルバムのバージョンと比較するとDemo的要素も強く荒々しさや洗練されすぎていない部分はあるが、既にこの段階で原型は完成しており、メロディの良さがダイレクトに伝わってくる作品となっている。3曲目はまさしくDemoというように速さと荒々しさが混在しているが、メロディの良さがあるため不思議と穏やかにも聞こえる。そして本作にのみ収録されている2曲目はしっとりとしたミドルテンポから一気に加速していくが、伸びやかながらも少し垢抜けないメロディや、途中で感情の高ぶりを抑え切れないかのようにシャウト直前まで行くメロディが彼らにしては珍しいと言えるだろう。またクレジットこそないものの、BassはYellowcardのRyanが担当しており、5曲目にはSeanも参加しているなど地元色の強い作品である。全6曲。 |
| ☆☆☆☆★★ | Secure / Bad Mentality / Hear Anything? / Caving In Hindsight 20/20 / Home |
| Melodic Punk | ------------------------------ |
| In Recovery (2001) | |
| Florida出身の彼らの通算4枚目。これ以前の作品は完全に自主制作であるため入手不可となっている。今時ここまでDIYを守り通しているバンドもそう多くはないだろう。今作品の完成直後にドラムが事故で亡くなっており、彼に向けての曲が収録されている今作はこれまでの作品から厳選してリテイクされたものであり、素晴らしいの一言である。高速ではないけれど気持ちがよい疾走感と、哀愁に満ちたNUFANばりのメロディ。そして彼ら最大の特徴は、こういった彼らの良さを最大限に生かすためにギターやベース以外の様々な楽器を取り入れているところであろう。それがバラバラではなく自分たちの音としてまとまっている。今までいそうでいなかったバンドであり、完成度と共にセンスの塊のような作品である。ちなみに横のつながりが強い地域だけにViolinistとしてYellowcardのSeanが参加していたり、ex-Craig's Brother、ex-Yellowcardのメンバーが在籍していたことでも有名なバンドである。全12曲。 | |
| ☆☆☆☆★★★ | Secure / Sweet Sixteen / Secret Identity / Great Scott Leave it To Me / Hear Anything? / Photograph / Immortal Beloved Elegy |
| Melodic Punk | Craig's Brother "Homecoming" |
| Get Rad (2003) | |
| 5th Album。メンバーチェンジを経て、3ピースとなって制作された今作では前作と比べておとなしくなったというか大人になった印象がある。様々な楽器を用いて独自の音楽性を貫いている部分は変わらないが、前作がMelodicPunkをベースにしていたのに対し、今作ではRockを土台としているから多少おとなしく感じるのであろう。しかし彼らの場合はそれが良い方向へと向かっているため前作のようなアルバムを期待すると落胆するかもしれないけど、個人的にはこれも十分楽しめる作品となっている。彼らの魅力の一つである、哀愁系の心に響いてくるメロディは何も変わっていない。また曲によっては前作みたいな彼ららしい疾走感あふれたものもあり、これからの彼らに思わず期待したくなる作品。また今作では今まで以上にゲストが多く、YellowcardのRyanやCraig's BrotherのTedなどが参加している。全17曲。 | |
| ☆☆☆☆ | Homesick / Coup De Grace / Lebels Are For Cans / Again The Naked At School Dream / I Hate Soap Operas / Home Nothing To Lose |
| Melodic Punk | The Wonder Years "Get Stocked On It!" |
| Redefine (2014) | |
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長い沈黙からの復活を告げるかのようなピアノやバイオリンを用いた穏やかで優しいインストから始まる6th。そして相変わらずメンバーが流動的であり、前作から長い時間が経っており今作ではタイミングもあったようだが、オリジナルシンガーであるRobや一時は離れたJamesが復活していたりなど過去のI12の歴史を包括するようなメンバーで製作されているのが今作である。そのような背景や彼らの新作を再び聞ける日が来るとは思っていなかったためリリースされたことだけで十分であるという側面もなくはないが、それだけに留まらずもちろん内容も抜群である。1曲目から2曲目にかけてバイオリンやピアノを効果的に使った連動したアレンジは流石の一言である。基本的には前作の延長線上にあり、円熟味を増したミドルテンポの楽曲が多くどちらかというと聞かせる曲が多くはなっている。しかしあの哀愁漂うメロディはそのままであり、それをギターなどのアレンジすらもより涙を誘うかのような良い意味で枯れて穏やかになった暖かさに包まれているかのような作品である。またその中でも6曲目の様なイントロからじわじわと盛り上がっていくような展開は彼ら独特のものであり、今作でもそれは如何なく発揮されている。哀愁漂うメロディだけではなくアレンジにおいてもシンプルながらもこういった侘び寂び的な余韻を持っている所も彼らが一部でカルト的な人気を集めている要因であろう。また何よりも今作では10曲目に2ndに収録されていた"Here I Am"が新たなアレンジで収録されているところも見逃せないポイントである。全12曲。 |
| ☆☆☆☆ | My Ways / Disease / Something New / E.E.H. / Allen & Anna Write Center of Attention / Here I Am/ The Real You The Last of a Dying Breed |
| Melodic Punk | Tony Sly "12 Song Program" |
| Are We There Yet?! (2025) | |
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前作から再び約10年という長い期間を経てリリースされた7th。前作が円熟味あふれるミドルテンポの楽曲が主体でバンドの復活と合わせて新たな姿を提示していたのに対し、穏やかながらも徐々に加速していくインストによって幕を開ける今作は、そこに適度な軽さと力強さを取り戻してブレンドした作品と言える。初期から続く彼らの持ち味である多層的なコーラスワークはそのままであり、そこに楽曲の空気感を活かすかのような控えめな歪みをもってメロディを全面に押し出す姿は4thの頃を若干彷彿とさせる部分もある。ただし青いメロディは変わらないものの、初期のような勢いを感じさせるような楽曲はなく、青臭くも哀愁を感じさせるような楽曲が増えていることはこれまでの彼らの持ち味を凝縮し、現在の姿を凝縮していると言える。またそこには6曲目のように多層的なメロディとアレンジワークに合わせてオルタナ要素を感じさせる部分もあり、新たな一面を感じることもできるだろう。全体的に定位が良く音のクリアさが際立った作品である一方で、綺麗にまとまりすぎている印象もあり、過去の彼らの純粋な系譜はThe Softer Sideに受け継がれていると考えてよいだろう。そのように考えれば十二分に傑作である。全10曲。 |
| ☆☆☆☆ | Follow Me / I'll Get To You / Turn Back Time Are We There Yet!? / Hold On! / Almost There / Here With You |
| Melodic Punk | Too Bad Eugene "Battle Scars" |



