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Mixtapes

Somewhere In Trinsic (2012)
2nd Albumの先行シングルとして発売された今作は、アルバムのタイトル曲の他に今作のみに収録された2曲を含む全3曲であるが、この完成度はアルバムへの期待感をより一層膨らませてくれる。アルバムタイトル曲の1曲目はミドルテンポのポップナンバーで、男性ボーカルが主旋律を多く取っているが、その分彼らの持ち味である男女のハーモニーを楽しめる。2曲目も1曲目と同様ミドルテンポであるが、エモーショナルなギターの短音リフが非常に印象的である。また、特に後半にいくにしたがって感情の高まりを表現するかのようなアレンジは素晴らしい。そして3曲目は今作で唯一のテンポが速く、疾走感に溢れた曲である。しかしそれ以上にこの曲では女性ボーカルがメインをとっており、これまでの様な優しさだけでなく芯の強さをメロディで打ち出したような力強い曲である。アレンジも勢い任せではなく、絶妙なバランスをとるリフなど彼らの良さが最大限に詰まった作品である。全3曲。
☆☆☆☆ Even On The Worst Nights / All The Mistales We Make
P.E.T. S.O.U.N.D.
Old School Pop Punk RVIVR "Derailer"

Vision Quest (2012)
No Sleepから発売されたBroadway Callsとのスプリット。このバンドはどの音源も名盤であるが、今作もそれ漏れずに完成度はかなり高い。1曲目のイントロからシンプルながらもじわじわと聞いている側のテンションを盛り上げ、爆発していく。ポップだけれども切なく、曲のテンポではない所での疾走感を感じさせ、そして女性ボーカルの高低音をうまく組み合わせた楽曲。まさにMixtapes節と言っても良いようなメロディは健在である。2曲目は最初は男性ボーカルがメインであるが、途中で女性ボーカルにメインが変わっていく。それだけで満足できるほどに名盤である。このコーラスや途中でメインが変わっていくこと、さらにはアウトロでの余韻の残し方など全てが反則とも言えるくらい完璧に完成された2曲。Broadway CallsもMixtapesに負けないくらい名曲を収録しているのに、それでもMixtapes側に軍配を上げたくなるくらいの作品である。各2曲。
☆☆☆★★★ Little Miami / Puzzle Part 2(I Don't believe in Ghosts)
Old School Pop Punk Broadway Calls "Vision Quest'

How To Throw A Successful Party (2012)
2011年に前作のpre-order限定のボートラとしてリリースされた作品を音源化したのが今作である。全曲Acousticであるが故にシンプルに彼らの魅力を味わえる1枚となっている。曲のタイトルも午前から翌日の早朝にかけての時間を切り取って表現しており、曲数としてはそんなに多くないものの1つの作品としての完成度は非常に高い。所々に錫などの他の楽器も取り入れてはいるが、ほぼ全編にわたってギターとボーカルのみであり、そのシンプルかつストレートだからこそ、より混声でのメロディが映えてくる。特に女性ボーカルの力強くも優しさを感じさせる声は、バンドサウンドではもちろんであるがそれ以上にアンプラグドなサウンドではより本質的な部分での暖かみを感じさせてくれる。また曲が進み作品の中での時間が遅くなってくると共に楽曲もギターをほとんど重ねずによりシンプルに、メロディもより静かに、でも優しく語りかけるような曲が増えてくる。このように作品としての完成度も非常に高く、こんなにポップで優しい音をより多くの人に聴いてもらいたい作品である。全9曲。
☆☆☆☆ 10 A.M. / Noon / 2 P.M. / 4 P.M. / 10 P.M. / Midnight / 5 A.M.
Acoustic P.S. Elliot "Sadie"

Ordinary Silence (2013)
リリースを重ねる毎に人気を不動のものとしていく彼らの2nd。メンバーチェンジはあったものの前作から10カ月程での新作と、これだけでも彼らの活動が充実していることが分かるが、内容はそれ以上に充実している。盤所のボーカルの掛け合いはそのままに、今作では様々なアプローチによってバラエティに富んだ作品に仕上がっている。いつものようにメロディに非常に重きを置いた疾走感に富みながらもミドルテンポでコーラスを含めて歌が分厚く大きなインパクトを与える曲がある一方で4曲目でピアノを取り入れていたり、彼らにしては珍しく8曲目では2ビートで疾走しながらメインボーカルが今までの彼らにはないような形で変わっていく。彼らの持ち味のクオリティを上げながらも、新たな要素も取り込んでいるなど意欲的な作品である。元々は女性ボーカルがメインの曲の完成度が突出して高い印象があったが、今作では男性ボーカルがメインの良くも上がっており、完全無欠度合いが増しているように感じさえする。前作に比べると曲自体のインパクトはもしかしたら弱いのかもしれないが、派手さはない分着実に地に足をつけたぶれない姿勢を貫き通している1枚と言えるだろう。全14曲。
☆☆☆☆★ Bad Parts / Ross (Dirty Water) / C.C.S. / Like Glass
Happy And Poor / I Think Broke It / You Look Like Springtime
Cheapness / A List Of Things I Can't Handle
Old School Pop Punk Dowsing "It's Still Pretty Terrible"

Split w)JABBER (2015)
2014年に解散をした彼らのラスト作。最後だからしっとりとした落ち着いた楽曲を収録してきたかと思ったら、途中から大爆発をしていつも通りのポップながらも力強く、そして男女ボーカルの巧みなハーモニーも健在な彼ら流の極上のPopPunkを鳴らしている1曲目。そして2曲目も途中からアップテンポになっていく緩急を上手く生かした楽曲ではあるが、こっちはより切なさを感じさせるようなメロディや歌い方になっており否が応にも解散、ラスト作であるということを痛感させられるような寂しさを覚える楽曲、アレンジになっている。特に後半の単音リフからどんどんシンプルになって掛け合いのハーモニーで歌い上げ、余韻を残して終わる最後は反則である。全2曲。
☆☆☆☆ Everyday Maybes / It Can't Get You Everything
Old School Pop Punk ------------------------------