thewarpedradio

X-State Ride

The Great Rebirth (2004)
イタリアのボローニャで活動していたPunk Cakeが改名してリリースとなった彼らの1st。BelvedereJet Marketになど代表されるような00s後半以降のMelodic Hardcoreが主体であり、テクニカルな要素がふんだんに盛り込まれてはいるが彼らの魅力や本質はそこだけではなく、Hardcoreの力強さを全面に出したストロングタイプを中心に据えてそこにメタリックな要素と高速感を組み合わせたかのようなサウンドが非常に印象的である。メロディも単なる速さだけではなく哀愁感が満載であり、力強さと両立させている。また随所に現れるスクリーム気味のコーラスもかなり良いアクセントになっている。個性という点においてはもう一歩かもしれないが、テクニカルな要素だけでなく力強さなどを強調したサウンドはStrung Outなどにも通じるものがあり、速さと重さの共存という点に置いては必聴盤である。全10曲。
☆☆☆★★★ Forsaken Place / Wondering / Alone In A Crowd / Dumb Situation
Room 4 / Fuckin' Liar
Melodic Hardcore Belvedere "'Twas Hell Said Former Child"
Split CD (2009)
同じイタリア出身のバンド、Waiting For Better Daysとのスプリット。どちらのバンドも同じような方向性でありそうで決定的に違うと言えるだろう。WFBDはテクニカルではあるもののPost Hardcoreの要素を大々的に取り入れたサウンドへと転換したのに対し、彼らは前作までの正常発展形であり、大きく路線変更していないサウンドは安定感にあふれている。前作では少しメタリック感が増しつつもそれに合わせてプログレッシブ的な展開も併せ持つ、彼ら独特のMelodic Hardcoreが確立した感があったが今作でもザクザクと刻んで重さを出したギターを全面に出しつつも、よりプログレほど複雑な展開ではないが緩急やテクニカルさを駆使して非常にドラマティックな展開の楽曲が並んでいる。少しその展開の多さによって長尺となりダレる点もなくはないが、彼らの持ち味が遺憾なく発揮された作品である。全5曲。
☆☆☆★★ Holy Pigs / Out Of Vague / Story To Tell
Meodic Hardcore Waiting For Better Days "Split CD"