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Acceptance

Black Lines To Battlefields (2003)
前作に続いて発売された彼らの2ndEP。のちにAlbumへと収録されることになる1曲目では彼らの新たなる姿を見せているが、それを除けば後の作品から考えると中途半端な印象を持ってしまう。メロディなどの楽曲自体は悪くはないのだが、彼らなりのオリジナリティや方向性をまだ迷っている様な感じを受ける。前作の1st EPよりは彼ら自身の方向へと少し動き出した様な気がするが、それでも1枚の中にこれだけの方向性があることは彼ら自身が悩んでいることの表れではないだろうか。いやむしろメンバー間で共有しているモノを表現することがまだ十分でないのかもしれない。しかしのちの作品から見れば今作は明らかに次への布石となっている作品であり、彼らの音楽が好きな人には是非とも触れてもらいたい作品である。全7曲。
☆☆☆ Permanent / Bleeding Heart / Hold On
Emo Alli With An I "I Learned It By Watching You"
Phantoms (2005)
彼らのメジャー1st Albumであるが、これを化けたと言わずに何というのだろうか?前作までで少しずつではあるが所々に見え隠れしていた彼ららしい要素が前面へと出てきた作品と言えるだろう。今作では前作に比べて格段にメロディが良くなり、本当に素晴らしいバンドの一つへと成長したと言えるのではないだろうか。ロックが持つダイナミックさ、そして優しさ。更には内面に隠されている感情の激しさ。そういったすべてのものが本作では表現されていると言っても過言ではない。それほど素晴らしい作品である。そして何よりもそれを如実に現しているのがJasonのボーカルであろう。これまで以上に裏声を使ったりなど声だけでも1つの楽曲の中でもメリハリがあり、一つの物語を表しているようである。さらにそれによって楽曲にも艶が出ており、日常の全てのことを忘れさせてくれる程の魅力、そして聞く人を強烈に引きつけるだけのエネルギーを持った作品である。彼らにとって今作は最後の作品となったが(2006年解散)それが悔やまれる程の完成度を持った作品であり、歴史に名を残す大名盤と言っても過言ではない。全12曲。
☆☆☆☆★★★ Time Cover / So Contagious / In Too far / The Letter / Different
Over You / Breatheless / Permanent
Emo Oasis "Morning Glory"
Colliding By Design (2017)
2005年リリースの1stで一気に知名度を上げたにも関わらず翌年に突如解散を発表した彼らが12年ぶりに発表した2nd。この年月の経過は大きく、前作のようなエモーショナルに力強く歌い上げつつも、どこか寒々しさがありふとしたことで一気にバランスが崩れてしまうような危うさやそれに伴う儚さや美しさが失われ、非常にモダンな作品へと変貌してしまった。1曲目こそ前作の延長線上にあり、寒々しさの中に輝く力強さや儚さあ際立つ作品であるが、2曲目以降は前作からの間に世界的に一つの流れとなったEDMのような打ち込みとの融合が目立つことになり、EDMの要素も入れ込んだデジタルサウンドが元々のエモーショナルさと合わさっているが、打ち込みが比較的多くリズムが単調になってしまっていることは否めず、彼らが持つメロディの叙情感を最大限に生かしているとは言えないだろう。もちろんそういったものが全て悪いわけではなく、7曲目のように力強さと見事に融合した楽曲もあるが、彼らに期待していたのはメロディを重視したもっと泥臭い楽曲であり、若干肩透かし感を感じる作品である。全11曲。
☆☆☆★★ Diagram Of A Simple Man / Colliding By DesignCome Closer
Goodbye / 73 / Fire And Rain / Haunted / When I Was Cursed
Emo Copeland "Ixora"