thewarpedradio

Adventures

Adventures (2012)
Code Orangeのメンバーを中心に結成された1st。完全なサイドバンドとしての活動なのかは不明な部分もあるが、Code Orangeとは完全に異なりemoリバイバルのサウンドを念頭に置いたかのような雰囲気を基調としつつもそこにIndie Rockを上手くブレンドしたアレンジは聞けば聞くほどに中毒性を増してくるような魅力を兼ね備えている。emoが持つ美しさや叙情感を大切にしつつもそれだけではなく、耽美的な印象さえ与えるメロディを支えるのは激情さすらも兼ね備えたHardcoreにも通じる荒々しさ。楽曲自体は緩急や男女ボーカルのコントラスト、静と動など相反する要素を対比させながらもシンプルな構成になっているが、それがより楽曲に込められた感情の生々しさを感じさせてくれる。王道でありながらも所々に織り込まれた激情感やメロディセンスなど、今後の作品に期待を持たせる1枚。全4曲。
☆☆☆★★ I Feel So Sure / Walking / Like Seed / Reach Out To You
Emo Acid Fast "Rabid Moon"

Supersonic Home (2015)
サイドプロジェクトとして始まったにも関わらず精力的に活動を続ける彼らの待望の1st。初期の作品から独自の世界観が成立していたこともあり、大きく路線転換をすることはなく基本的には良い意味で今までの延長線上にある作品である。そして今までのEPやSplitが土台としてあったからこそ生まれた作品であることを実感させてくれるような大きく飛躍を遂げ、そして化けた彼らの魅力が満載な作品である。2人の対極的な女性ボーカルの絡みを生かした退廃的な陰鬱ささえも感じさせるような曲もあれば、それに男声コーラスが絡み合ったり、または退廃的な印象を与えつつもどこか光を求めるかのような明るさを持つ部分やアレンジが作品全体だけではなく、1曲の中でも繰り広げられている。今までよりもエモ的な要素は若干薄まり、その分シンプルに力強く鳴らされているギターが今まで以上にメロディと非常にマッチしており、個人的にはデジタルやCDよりもレコードで聴く方がこの作品の魅力が最も堪能できると感じる作品である。全10曲。
☆☆☆☆★ Dream Blue Haze / Heavenly / Your Sweetness / My Marble Hole
Absolution, Worth Requited / Tension / Supersonic Home
Emo Kittyhawk "Hello, Again"