thewarpedradio

Against Me!

American Abroad!! Against Me!! Live In London!! (2006)
彼ら初となるライブアルバム。余計なテクニックや装飾を元々持たずに、パンクを根本としながらもBluesやFolkなどの要素を大いに含み、ある種パンクの新しい境地を垣間見せてくれる彼らはスタジオアルバムでは感情を楽曲の中に込めつつも若干作りこみ、きれいにまとめる傾向にあるがこの作品には生の彼らの姿が余すことなく収録されていると言えるだろう。ライブだからと言って装飾は余分な装飾はなく、むしろかなり削げ落としているとも言えるアレンジではあるが、その中からは痛いほどに彼らのエネルギーや想いが込められている。それはありきたりの言葉ではあるが言葉や国境を越えて心に訴えてくるものであり、それが彼らの魅力を余すことなく伝える結果となっている。収録されている曲もこの時点での彼らの代表曲をほぼ余すことなくまとめられており、この作品から彼らに触れるのも良いのではないだろうか。全17曲。
☆☆☆★★ ------------------------------
Folk Punk ------------------------------

New Wave (2007)
ついにFatからも離れてメジャーからのリリースとなった4th Album。しかしだからと言って自分たちの音を見失いメジャー感を感じさせることなく、相変わらずな男くさくある意味野暮ったささえ感じさせる程に何も変わっておらず安心して聞ける作品である。相変わらずのむさ苦しく、リズム主体でぐいぐいと押していく楽曲には派手さを感じることは一切ないが、それでも聞く者の心をつかんで離さないことは楽曲のクオリティの高さのみならず、余計なギミックもテクニックをも持たず、楽曲の中で想いを愚直までにストレートに表現しているからこそのものであろう。それが言葉や国境を越えて、一人の人間の言葉として聴く側に伝わってくるからこそ彼らの音楽が多く支持を集めている要因となっているはずである。今作でもそんな部分は変わらず、どちらかと言えば全体的に重さを抑えてはいるが、それでも彼らの持つ説得力には影響はなくむしろ全体としてのバランスが巧みに作りこまれていると言えるのではないだろうか。全10曲。
☆☆☆☆ New Wave / Up The Cuts / Thrash Unreal
White People For Peace / Borne On The FM Waves
Piss And Vinegar / American Abroad / Ocean
Folk Punk The Tossers "Agnoy"