thewarpedradio

Family Meeting

Walk Left / Stand Right (2018)
新たにオーストラリア人のボーカルが加入して制作された1st EPの完成度が高く、これからの活動に期待が置かれていたものの突如解散を表明した彼らが、解散前に残した最後のEP。小気味良い一瞬のリフの後で一気に爆発して疾走していく1曲目から始まる今作は解散に対しての悲壮感は一切なく、むしろ前作以上に躍動した勢いと力強さに溢れた作品になっている。1曲目は前半で疾走していきつつも中盤からはテンポを抑え気味にして少し枯れた哀愁感を漂わせるメロディが印象的である。そしてなんと言っても本作のハイライトは2曲目である。サビの裏で若干のテクニカルさを速さの中に打ち出したモダンなMelodic Hardcoreではありつつも中盤では1曲目と同様にメロディを重視したミドルテンポになるが、そんな中で歌われ、耳に残るのが’and the music will go on(音楽は残り続いていく)’という、バンドとしては解散という道を選んだとしてもFamily Meetingとして残した楽曲は永遠に残るという解散に対してのバンドとしての意思表明のような言葉である。永遠に続く有形物はなくとも、無形物は永遠に残るというある意味真理を力強く歌い上げる楽曲は涙なしでは聞けず、本当に解散が惜しいバンドである。全3曲。
☆☆☆★★ Walk Left/Stand Right / Four Months of Rain
No Honour Amongst Steves 
Melodic Hardcore Dan Paddila "Sports Fans"