thewarpedradio

F.O.D.

Tricks Of The Trade (2014)
ベルギー出身の彼らの2nd。彼らのことが語られる場合その特殊な編成には触れずにはいられないが、今作でもそれを最大限に生かした楽曲が並んでいる。コーラス担当がほぼツインボーカルと言ってもよいくらいに作品全体で終始ハモリ続けている楽曲の数々は彼らにしかできない強烈なオリジナリティーである。例えるならばBeach Boysへのパンクバンドからの回答とも言えるかのような甘酸っぱくもきれいなメロディとコーラスのオンパレードである。しかしそれだけではなく前作の延長線上になりながらも1曲目のようにテンポの速いMelodic Punk色が強い曲もあれば2曲目などのように少しSurf Pop的な要素を強く出した甘酸っぱい楽曲があったりなど、基本となるメロディとコーラスの掛け合いはそのままに楽曲自体の振れ幅が前作以上に大きくなっているが散漫な印象は受けない。彼らの魅力という土台がしっかりしているからこそ様々なアプローチが成り立つのであろう。テクニカルな要素が前面に出ているなどといった強烈なアピールポイントがある訳ではなくその点では若干地味なポジションにいるのかもしれないが、バンドの特殊の編成という話題性抜きで聴くたびに新たな魅力に気付き、長く聴き続けられる作品である。全17曲。
☆☆☆☆ Random Thoughts On A Saturday / My Dialy Valentine
Welcome To The Show / Sing Along / Homeward Bound / Nevermore / Cease To Exist
How Can You Leave Me If You Never Let Me Stay
Melodic Punk Sonic Surf City "Surf Don't Walk"
Punkrock 4 Life (2017)
2017年に待望の初来日を果たした彼らが次に繰り出したのは、ジャケットにも描かれているようにFor I AmやFlatcatなど地元のメンバーをフューチャーした楽曲を1曲目に収録したシングルである。パンクシーンだけでなくメタルシーンで活躍するバンドのメンバーも参加していることから、彼らの幅広い交友関係を窺い知ることができる。元々コーラス担当がいるという特徴的なメンバー構成をしておりメロディには定評がある彼らではあるが、ゲストを迎えることによってよりコーラスやメロディが分厚くなっており、彼らの魅力がより一層輝いている。2曲目は彼ら流のサーフポップとも言わんばかりの甘いメロディが堪能できる楽曲であるが、他のバンドと異なるのはPunkが持つ荒々しさや勢いが存分に詰め込まれており、疾走感あふれるアレンジの中にポップで青臭いメロディが乗る彼ら独特のサウンドが堪能できるだろう。全2曲。
☆☆☆★★ Hope For A Moment / Bakske Vol Met Stro
Melodic Punk ------------------------------