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The Fairlanes

Songs For Cruising (1997)
90sに良質なPop Punkバンドが多数出現していたコロラド出身の彼らの1st。同郷のバンドにはポップなメロディを疾走感あふれるサウンドに乗せていくバンドが多いが、彼らもその例に漏れず非常にポップかつメロディアスな疾走感にあふれている。初期衝動とも言えるような勢いと共に3コード主体でシンプルにまとめられた楽曲と、メロディのポップさ加減が良いバランスで構成されているのが本作の特徴である。音質は低音が弱く若干スカスカしている感じもあるが、逆にそれが重さを感じさせずに疾走感に変わっている部分もあるように思える。このスカスカ・ドコドコというサウンドが今作の、そして彼らの特徴である。またボーカルの声質も力強くも若干高音であり、独特の雰囲気を持つバンドである。派手さはなくシンプルなリフでグイグイ押していくこれらの曲は90sならではのサウンドであるが、その一方でいつ聴いても懐かしさと共に新しさも感じさせてくれる名盤である。全15曲。
☆☆☆★★★ Back Of My Mind / Hermit Girl / Catch 22 / Screwing Yourself
Stupid / Goodbye / RipoffGirl / Vomit / Scott's Song / Friday Night
Fast Pop Punk Pinhead Circus "Everything Else Is Just A Far Gone Conclusion"
Welcome To Nowhere (2001)
EPなどを挟み、そのEPでは少しスピード感が減退した感もあったが今作は前作の1stの正常な発展形と言えるだろう2nd。EPに関してはボーカルであったScottがドラムからベースに転向した際の過渡期のような位置付けになるのかもしれず、今作では相変わらずガチャガチャ感を漂わせつつもハスキーなボーカルが歌い上げる青臭いメロディはそのままであり、そこに疾走感を全面に出したアレンジでシンプルに駆け抜けていく様はこれぞThe Fairlanesというようなサウンドである。しかし単に勢いを全面に出すわけではなく、今作では所々にアコースティックであったりテンポチェンジをしてミドルテンポな部分が取り入れられていたりなど、今まで以上に緩急を付けている楽曲が増えている。緩急をつけている分元々の疾走感が増していることとと合わせてダイナミックな雰囲気をも楽曲によっては感じられ、またその押し引きのバランスが素晴らしい。1stのようなゴチャッとした要素は薄れて綺麗にまとまっている分賛否両論あるかもしれないが、これはこれで良い作品である。全12曲。
☆☆☆★★ Never Looking Back / This Amp Goes To 11 / Right Through You
Symbiosis / Toursong / Down Here On Earth
Fast Pop Punk Digger "Monte Carlo"