thewarpedradio

Hi-Standard

Another Starting Line (2016)
2016年10月5日に突如ゲリラ的にリリースされた16年ぶりのシングル。その手法に対するリアクションからは未だに彼らの影響の大きさを窺い知ることができたと言えるだろう。シングルであり曲数こそ4曲と少ないながらも昔のままの姿であり、新作を出したということ自体が非常に大きな価値がある。しかし逆に言えば正直それだけでしかないということが本音でもある。16年という長い時間を経ての新作ではあるがRyanGreenを迎えて、新作に詰め込まれているものは16年前と何も変わっていない。その点はリアルタイムで聞いていた世代も安心した点であろう。しかし全体的に何か腑に落ちない部分があり、それはリスナー側の問題であるような気がする。勝手なワガママとして過去の焼きまわしは期待していないが、その一方で過去を上回る姿をもどこかで期待してしまう。そういった点においては、今作はどこを切り取ってもハイスタである一方で、良い意味で期待を裏切るような作品ではないとも言えるだろう。新作を出したということは今後も活動を続けていくという意思表示と信じ、次作に期待したい。全4曲。
☆☆☆ Another Starting Line / Nothing To Lose
Melodic Punk GUMX "Green Freakzilla?"
The Gift (2017)
ついに発売された17年ぶりの新譜。あの頃とは立場も状況も何もかも異なるのに、あの頃と同じ音を詰め込もうとしたのではないかと邪推したくなるものが今作には込められている。それは解散後もそれぞれが自分たちなりの場所でハイスタを守ろうとしていたことが、結果的に時間が空いても変わらない姿になっていると言えるのではないだろうか。ただし何もかも同じであるかといえばそうではない。時間、年令を重ねた分、昔のような無邪気な爆発力はなくどっしりと構えてシンプルに流れつつも、今までも見え隠れしていたメタルの要素などが随所に取り入れられている。そういった柔軟な姿勢は変わっておらず、特に冒頭の3曲はハイスタらしくもあり、その中に新たな要素を感じさせてくれる部分もあったりと、この流れは完璧でコレがずっと待ちわびていた姿だと断言できる。しかしその一方で年令や経験を重ねた分ではあるだろうが、中盤〜後半にかけては楽曲ごとの振れ幅があまりにも大きく楽曲によってはしっくりこないものもあり、作品全体としては少し物足りなさも残るのはわがままであろうか。
☆☆☆★★ All Generations / The gift / Can I Be Kind To You / My Girl
We’re All Grown Up / I Know You Love Me
Melodic Punk WIZO "Herrénhandtasche"