thewarpedradio

Hit & Run

Lullabies For Alcoholic (2008)
ポートランド出身の3ピースバンド、Hit & Runの1st EP。少し音質が悪く音が潰れ気味であることは残念な部分ではあるが、それすらも持ち味にしてしまっているかのようなHardcore色の強めなOld School系統のMelodic Hardcoreである。そういった低音を重視したサウンドは3ピースであるがゆえにテクニカルな要素はなく、音の足し引きやアンサンブルでシンプルに勢いや疾走感を出している。そうと思えば3曲目のようにジャズやファンクのようなベースリフで始まり、それを主体にした変則的なリズムの楽曲があったり、4曲目のように前のめりになりつつもリズムの裏を強調したアレンジになっていたりなどと音楽性は実はシンプルなようで幅広いバンドである。作品全体としては洗練されているとは言えないが、この少しB級感が漂うところも魅力の一つである。全6曲。
☆☆☆★★ Don't Save The World, Save Yourself / Too Little Too Late
If It Bleads It Leads / 24 Hour Fatness
Melodic Hardcore Bigwig "An Invitation to Tragedy"
There's No "I" In "Fuck You" (2009)
ポートランド出身の3ピースバンド、Hit & Runが残したラスト作となる2nd EP。ベースを中心に組み立てられたイントロで幕を開ける今作は基本路線は前作同様ではあるが、より洗練された印象を受ける。しかしそれは決して上手くなったこととイコールになるのではなく、4曲目のようにイントロから最後までドタバタで駆け抜け、ベースは裏でずっと主張しつつもメロディはB級感漂っていたり、一方では少しスピードを落としてHardcore色を強めに出している中でいきなり変則的なリズムに変わったかと思えば疾走していく5曲目があったりなど、相変わらず根底は保ちながらもやりたい放題感が満載な楽曲が並んでいる。。また3曲目ではシンプルながらも単音リフを入れ込み、10s以降のMelodic Hardcoreに繋がるような若干のテクニカルさをも今作では出している側面もあり、メロディにより磨きがかかれば人気が沸騰したであろう惜しいバンド、作品である。全6曲。
☆☆☆★★ Stimulus Package / Nice Shoes... Wanna Fuck? / Charlie Foxtrot
Ea$y Being Green / Common Sense(less)
Melodic Hardcore Pipedown "Enemies Of Progress"