thewarpedradio

Honolulu Breakdown

Terrible Hot Cardboard (2009)
ドイツ出身のHonolulu Breakdownの1st。2009年リリースながらもまさにドイツ特有の若干のっぺりとしたメロディと疾走するアレンジを中心としたサウンドになっており、90sのB級Melodic界を代表するLost&Foundの音を今に継承していると言ってもいいだろう。しかし他のバンドと異なるのは、ドイツ特有のメロディにSwedenテイストが入ったメロディと重さはないものの適度にテクニカルなフレーズを入れ込んでいるところであろう。むしろメロディはSwedenのバンドよりSwedenぽさを出していると言ってもいいだろう。そのため若干メロディ自体のインパクトは若干弱く、スピードで押し倒している部分もなくはない。そして10s以降のプログレ要素はなくシンプルな構成にはなっているものの、緩急をふんだんに盛り込んだサウンドは90sからの影響を色濃く感じさせつつも、適度なテクニカルさをも兼ね備えておりルーツを踏まえつつも近代化されていると言え、発売年を考えると稀有なサウンドである。全11曲。
☆☆☆☆ Off The Track / For of You / 24/7 / Reset Your Goals
Feeding The Beast / Golden Cage
Fast Melodic Punk Satanic Surfers "666 Moter Inn"
Billy Goat (2016)
前作リリース後に表立った動きがなくなっていた彼らが突如発表した1st EP。この期間の間にSwedenらしさがなくなり、近代Melodic Hardcoreにより近づいた作品に仕上がっている。冒頭1曲目から最後までHardcoreのような勢いがありスクリーム気味のメロディで一気に押し進めていく姿は今までになかった部分である。しかしそんな中でも高速首尾一貫している訳ではなく、曲の中でも緩急やメタリックな要素を巧みに操り少し体感的には曲が長いようにも感じる部分もあるが、前述のようなメロディとそれを補完するようなコーラスが非常に印象的である。以前のような彼らの独自性はかなりの割合で薄れてしまったことは否めないが、90sのシンプルでメロディを推し進めるサウンドと、メタリックに寄り過ぎることなく00s以降のHardcoreの要素を追加したサウンドのいいとこ取りのようなサウンドプロダクションは新鮮味はないもののクオリティはかなり高い作品である。全6曲。
☆☆☆★★★ A Language We Don't Understand / Leaving A Trail / The Void
Monster
Melodic Hardcore A Wilhelm Scream "A Wilhelm Scream"