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これまでに様々なバンドで活躍してきたEvansによるソロユニットIIOIによるコンピレーションアルバム。そのタイトルが示すように、2009年9月からの1年間毎週新曲を書きあげ、それをまとめた作品である。このコンセプトを考え実行したことだけでも偉業であるが、それ以上に素晴らしいのはこれだけの曲数がありながらも保たれている曲のクオリティである。アコースティックな語り式の曲もあれば、バンドサウンドの曲もあったりとどれ一つとして同じような曲はなく、製作した季節感すらも感じさせてくれるよう程に情景豊かにバラエティに富んだ作品となっている。デモとまでは言わないがベッドサイドで録音したかのような生々しさ、臨場感を持つ11曲目や、アコースティックと空間系の音を混ぜて彼にしか作り出せない世界へといざなう様な曲、その一方で荒々しい初期衝動を混ぜたバンドサウンドの曲や荒々しさの中にも壮大な雰囲気を持つ曲など作品全体を通して本当に多種多様である。しかしその中で共通しているのはEvansが持つ透明感や力強くも儚いメロディであり、それを十分に堪能できるのが今作である。曲数が多い分1枚すべてを一気に聞きとおすのは大変ではあるが、それでも聞く価値は存分にある作品である。全52曲。 |
