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Lemuria

Chautauqua Country (2010)
2nd Albumの先行シングル。アルバムにも収録されている久々にAlexがメインをとる表題曲と、Sheenaがメインをとるアルバム未収録の2曲が収録されている。もちろんアルバムを象徴する表題曲ではあるが、それと共に彼らの変化を象徴している作品でもあると言える。元々IndieRockとPunkの要素を存分に混ぜ合わせたサウンドであったが、今作からはよりIndieRockよりになってきていることが顕著である。しかしメロディの良さはそのままであり、特にB面の曲はスローテンポであるが、その分だけ純粋に曲の良さを味わえる。シンプルが故にサウンドが心に響いてきており、もはやPunkとしては括ることはできないが、アルバムと共に押さえておきたい作品である。全2曲。
☆☆☆ Chautauqua Country / They Are Who I Say They Are
Indie Rock ------------------------------
The Distance Is So Big (2013)
作品を重ねるごとにどんどんIndie Rock色を強めていっている彼らの3rd。しかしIndie Rockへと傾倒し出しているとはいえ、今作は前作の良くも悪くも大人しいしっとりとした全体的な雰囲気からは脱却し、力強さを感じさせてくれる。そういった意味では今までの彼らの深化を包括したかのような、そしてその良いところどりと言ってもいい作品である。1曲目のSEの時点で今までと異なっていることが容易に想像できるような壮大感を出しつつの2曲目への流れは序盤ながら作品のハイライト一つと言ってもいいだろう。またどの楽曲も今まで以上にバラエティに富んでいるが、他のバンドと比べてEmo過ぎもせず、Indie Rock過ぎもせずという絶妙なバランス感で成り立っており、そこから感じられるダイナミックさは力強くも優しく、聞いている側を包み込むような暖かさにも溢れた作品である、3ピースのシンプルで必要最小限の安連ブルであり、あるべき所に収まっているかのようなアレンジが、Sheenaのどこか憂いを帯びた透明感のあるメロディを存分に引き出している名盤である。全13曲。
☆☆☆☆★ Brilliant Dancer / Clay Baby / Scienceless
Paint The Youth / Dream Eater / Chihuly / Bluffing Statistics
Publich Opinion Bath / Survivor's Guilt
Indie Rock P.S. Elliot "Sadie"
Recreational Hate (2017)
前作から5年近くが経過し、新作が渇望されていた彼らが2017年の年末にサプライズ的にリリースした4th。前作まではリリースのたびにIndie Rock色を強め、また明るさよりは暗さなど混沌とした世界観を作り出していた彼らではあるが、今作ではそういった暗さよりはポップ寄りにシフトしてきたことが印象的である。そして何よりもEmoとかIndie Rockという枠に関係なく、全曲で今回はメロディの完成度が素晴らしい。疾走感を感じさせる楽曲があったり、独特のリズム感が生み出す浮遊感を感じさせたり、ポップでハートウォーミングな楽曲や相変わらずの絶妙なバランス感覚で構成された男女ボーカルの掛け合いやコーラスなどバラエティに富んだ楽曲が揃っていながらも散漫な印象を与えずにLemuriaにしか作り出せない世界観を打ち出した1枚であり、前作からの年月を経たことによる成長と風化、そして深化を感じさせる最高傑作と言ってもいいだろう。全10曲。
☆☆☆☆★★ Timber Together / Sliver of Change / More Tunnel
Wanted To Be Yours / Lake Below / Marigold / Best Extra
Indie Rock Waxahatchee "Cerulean Salt"