thewarpedradio

Over It

Timing Is Everything (2002)
EPを挟んでリリースされた2nd。冒頭2曲のインパクトがあまりにも強く、後半に進むにつれて若干モタっとしているように感じられる部分も多少あるが、むしろこの後半の姿こそが彼ら本来の姿なのではないかと思ってくる作品に仕上がっている。軽やかに疾走していく前半は従来の彼らの持ち味であるドラムの手数の多さを土台にして重すぎずに適度な軽さを持ったリフとそれに絡みつくメロディをそのまま引き継ぎつつブラッシュアップし、その完成形が2曲目に表れている。しかしそういった今までの彼らの良さはありつつも、本来の彼らの本質はメロディに隠されたエモーショナルさ、そして絡みつくようなねちっこさを持ったメロディにあるように今作では感じられる。冒頭はそれを疾走感あるサウンドに乗せているが、後半に進むにつれてメロディを生かすかのように若干テンポを落とすことによってそれをより際立たせている。またメロディだけでなくザクザクと刻むギターのソリッド感も特徴ではあるが、それすらもメロディと一体となり絡み合い刻んでいるにも関わらずねちっこく聞こえるから不思議である。バンドとしては過渡期の作品であるが、彼らのベストの作品である。全13曲。
☆☆☆★★★ Limiter / Wrong Way / Fall / Things You Never Knew Existed
Worry Bomb / Chasing A Constellation / Crush
Fast Pop Punk Rust Belt Lights "These Are The Good Old Days"