thewarpedradio

Q And Not U

Power (2004)
00s初頭のDiscordを代表するバンドの一つである彼らの3rdにしてラストアルバム。前作リリース後にベースが脱退しベースレスのままの3人編成で制作されたにもかかわらず、それが自然であるかのようなサウンドになっている。もちろん低音を担っているのはドラムだけでありそこには若干の物足りなさはなくもないが、それを感じさせないのはシンセやギターがキラキラとした音で高音を中心になっていて、しかもそのトゥインクルなリフが最高のセンスで多用されているためであろう。そして完全にEmoやRockの枠組みに収まりきらないのは、上記のような独特の編成によるサウンドがHardcoreを経由しつつも独特なファニーさを持ったポップなメロディを支えるダンサブルで変則的なリズムによるところであろう。そしてメロディもファルセットを多用したりなど、ニューウェイブやディスコパンクを消化した独特の浮遊感を感じさせる。しかしそういったダンサブルで明るい雰囲気だけではなく、Post Hardcoreのような陰鬱気味な陰りを帯びた9曲目であったり、前のめりな勢いのあるリズムが特徴の10曲目など、全てが独特で魅力に溢れた作品である。全13曲。
☆☆☆★★★ Wonderful People / 7 Daughters / Throw Back Your Head
Wet Work / Dine / X-Polynation / Book of Flags / Tag-Tag
Rock Panic! at the Disco "Pretty. Odd."