Again I Hear

The Illusion Of Choice (2014)
	様々なジャンルの楽曲や要素をサンプリングしたイントロから始まるイタリア出身のAgain I HearのEPに続く1st。そういった様々な要素を混ぜ込んだミクスチャーと思いきや、若干展開に凝っているところもあって長尺な楽曲が並んでいる部分はあるが、基本的にはシンプルなMelodic Hardcoreサウンドである。所々にテクニカルな要素はあるもののメタリックというよりもHard Rockに近いようなスケール感のあるリフが多く、そういった点においては珍しい立ち位置にいるバンドである。メロディも速さや勢いがある中で哀愁度合いも完璧であるが、西海岸系の軽さや華やかさはなく、やはりヨーロッパらしいダイナミックさの中に見え隠れする若干の湿り気を帯びた哀愁感が満載である。しかし少し凝りすぎていて曲数の割には作品全体は長めにはなっており、体感的には凝りすぎている分もっさりと感じる部分もなくはない。そんな中でも7曲目はHardcoreに寄せてドラムの手数の多さや緩急が際立っており、センスや音楽的な懐の広さを随所に感じられる作品である。全10曲。
☆☆☆★★	Jesus Can't Skate / Hold On / Say Something Else I'm Coming Up / Off The Wall / The Worst
Melodic Hardcore	Homer "The Punkrock Verses"