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She's My Ex (1989)
たった2曲ながらも彼らの魅力が最大限に詰まった名盤シングル。1曲目は2ndにも収録されている、言わずも知れた彼らの代表曲の1曲である。泣きのギターリフから始まる時点で最早反則技ではあるが、それに涙腺を刺激するような女々しさ溢れながらも共感する部分も多くある歌詞やメロディなど全てが最高である。どちらかと言うとHardrock的な要素も含んだダイナミックさを持ち合わせつつもポップに聞かせるのはもはや職人技である。それに対して2曲目はポップ感を押さえたショートナンバーではあるが、こちらも負けずとも劣らない名曲。むしろこっちの方が一筋縄ではいかない彼ら独特のアレンジが光っている。どちらもベストに収録されており、このシングル自体の価値はそこまで高くはないかもしれないが、外すことのできない名盤の一つであることには間違いない。全2曲。
☆☆☆☆ She's My Ex / Crazy?
Melodic Punk ------------------------------
Pummel (1995)
もはや説明は不要の彼らのメジャーでの唯一の作品となり、3代目VoのChadが加入して2作目となる6th。彼らのどの作品にも言えることとして、Descendentsとの違いとして楽曲のひねくれさというものがあるが(しかしそれは決してDescendentsが直線的ということを意味していないが)、そういった部分をいかんなく発揮しているのが今作であろう。もちそんそれは若干の癖となっており、もしかしたらそれによってちょっとした難解さを生み出しているかもしれないがそれが彼らの持ち味でもあり、それが今作では若干強めかもしれない。少しHardcore要素を押し出した3曲目など力強く男臭いChadのボーカルが映えるような今までにはあまりなかった楽曲もあるが、そういった彼らのハードな面を押し出した楽曲でもポップなメロディの楽曲と同様に相変わらずのひねくれ具合でドラムの入り方やうねるようなベースとギターはどの曲でも健在である。また作品全体で静と動や緩急を駆使しており、少しメジャー感のあるダイナミックでスケールの大きさは目立つ部分もあって評価が比較的分かれる作品ではあるものの楽曲単体よりも作品全体で捉えるべき名作である。全15曲。
☆☆☆★★★ Self-Righteous / Million Bucks / Miranda / Long Distance
Button It / Gettin' There / Breakin' Up / Hetero / Black Sky
Melodic Punk Down By Law "All Scratched Up"
Live Plus One (2001)
2枚組としてDescendentsのライブ盤がそのまま入っているという太っ腹にも程があるだろうと言いたくもなるライブアルバム。比較的この当時の最新曲を中心としたセットリストながらもちょこちょこと昔の曲も演奏されており、特にChadが歌っているShe's My ExやCan't Sayが聞けるのは貴重である。またライブにも関わらず音質や演奏のクオリティは言わずとも最高であるが、臨場感をより強調しているのは音源よりも若干速くなったアレンジによるものであろう。余計なMCなどを挟まずに再現が難しいと思われる曲もさらっと阿吽の呼吸で怒涛のように演奏しており、ライブならではの良さと楽曲自体の良さが極上のバランスで組み合わさった名盤である。彼らのポップな面だけでなく若干変態的なアレンジを組み込んだ曲も収録されており、ライブ盤でありながらも入門編としても良いだろう。全22曲。
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Melodic Punk Descendents "Live Plus One"