Atlantic
Martingale (2014) | |
Jet MarketのAlexのサイドプロジェクト的なバンドとして扱われがちではあるが、その他のメンバーもBedtime For CharlieやRed Summer Tapeなど錚々たるメンバーによって結成されたAtlanticの1st。全体的には速さよりはメロディを全面に押し出しており、そこには速さだけでなくテクニカルさもない。しかしその速さは暴力的なまでの前のめりな速さという意味であり、メロディを最大限に活かすかのような適度な疾走感があるところが、この作品のキーとなるところであろう。そして伸びやかなメロディからは力強くも哀愁と共に青臭さも漂っており、アレンジも含めて非常にシンプルであるがゆえに、その良さがダイレクトに響いてくる。派手さはないながらも2曲目や5曲目、9曲目など疾走感と力強さを押し出した楽曲も7曲目や8曲目などミドルテンポでエモーショナルさが如実に出ている楽曲もどちらも非常に素晴らしい出来である。またAlexがドラムボーカルではない分、メロディが入っているところでのリズムが多様であり、特にさりげない部分でのドラムのオカズやタム回しはAlexの他のバンドとは異なるところである。全10曲。 | |
☆☆☆★★★ | Going Home / Speechless / You're The Next One To Fall Prove Me Wrong / Unsuccessfully Lying / I'm Sure I'm Wrong |
Melodic Punk | F.O.D. "Ontario" |
Pathway (2015) | |
様々なバンドやプロジェクトなどを抱えているAlexがAtlantic名義でリリースした1st EP。元々彼らのこれまでのバンドに比べてスピードを落としてメロディを中心に据えていたことがそもそものバンドとしての立ち位置であったが、今作ではその傾向がより顕著になっている。そしてその違いはAlexが作り出すメロディの質感の変化にも繋がっている。どちらかと言えばテクニカルさも含めて叙情的なメロディが印象的であるが、本作ではミドルテンポの楽曲が多いこともあり情感豊かな作品に仕上がっている。それを生かすための2曲目では疾走感の中にメタルばりにメロディの間で重く刻むギターや、1曲目や4曲目のようなミドルテンポで伸びやかなメロディである。そういった点で捉えると2曲目や5曲目などは少し経路が異なるアレンジではあるものの本質は同じであることがわかるだろう。全6曲。 | |
☆☆☆★★★ | Every Damn Night / The Way We Are / Ensnared One Last Chance / Northstar |
Melodic Punk | Bedtime For Charlie "Morningwood" |