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Beach Slang

The Things We Do To Find People Who Feel Like Us (2015)
JamesがEx-Westonという肩書や他のメンバーもNONAやEX FRIENDSなどフィリー界隈で有名なバンドのメンバーが揃っているというような肩書も、もはや不要な感も出てきた彼らの待望の1st。以前の2枚のEPが何度もリプレスされている事実からも彼らへの注目度は増しており、その中でのアルバムではあるがそんな期待度を遥かに超えた作品である。これまでに比べてIndie Rock感は少し薄れた分、シューゲイザー要素が強くなっている一方でPunkらしい荒々しさも増しており、それが綺麗にまとまっていない適度なラフ感もあり、ポップなメロディも洗練されすぎてないように感じる。しかし5曲目では力強くもしっとりと歌い上げているなど中盤で少ししっとりとした楽曲が続き、シューゲイザーとは異なる空間系のエフェクターを駆使してパンキッシュな面だけでなく壮大さも打ち出し、バンドとしての深さを感じさせるなど、過去を反映されつつも現在進行系の、そして彼らにしか鳴らすことのできないサウンドが詰まっている。全10曲。
☆☆☆☆ Throwaways / Bad Art & Weirdo Ideas / Ride The Wild Haze
I Break Guitars / Hard Luck Kid / Dirty Lights
Melodic Punk Senseless Things "Postcard C.V."
MPLS (2019)
ここ2年ほどはQuiet Slang名義での活動が多く、Beach Slang名義としては約2年ぶりとなるシングル。しかしまたもや前作のカセットEP同様オリジナルではなくカバーの2曲を収録している。The Replacementsが原曲であるA面は、Jamesの少しかすれ気味でささやくように歌うようなボーカルが原曲の持つ暖かみや枯れた哀愁度合いをより際立たせている。Huskar DuのBob MouldのカバーであるB面は、反対に原曲のソリッドなリフの質感は残しつつもそれだけでなくアグレッシブに歌い上げるボーカルが、そのラフな感じとギターとの絡みが素晴らしいアレンジとなっている。どちらも原曲の良さを活かしつつもJamesの色も存分に出ており、カバーとしては完璧である。しかし元々比較的メンバーも流動的であった部分もあるが、Quiet Slangの影響かどうかはわからないがメンバーとしてクレジットされているのはJamesのみと、他のメンバーが全員脱退してしまっているのが残念ではある。全2曲。
☆☆☆★★★ AAA / I Hate Alternative Rock
Melodic Punk ------------------------------