Chaser
Numb America (2006) | |
本作の圧倒的なまでの完成度をもって一気に知名度を上げたChaserの3rd。感情豊かに起伏のあるメロディを軸にしつつもコーラスがそのメロディを補完することにより、その情感豊かなメロディが非常に多彩な表情を見せている。また、重さはないもののHardcoreのようなコーラスやシンガロングが良いアクセントになっている。そして本作の最大の魅力はこのメロディだけでなく、メタリックな要素は薄く90sの影響を存分に受けてザクザクと刻むリフが中心でありながらも、非常に練られた繊細なアレンジにもある。疾走感があるためさらっと全体を聞いても良さは十分感じ取れるが、細かいところまで聞くと非常に巧みに作り込まれたアレンジに気づくだろう。決して高速一辺倒ではなく、アコースティックから始まって一気に加速するものの裏でアコギが鳴り続けている3曲目があったり、5曲目のように緩急の間の部分で音が薄くなっているところに微かなギターの音を追加していたりなど、聞けば聞くほどに新たな発見がある作品である。全14曲。 | |
☆☆☆★★★ | Status / California Redemption / Know Your Way Dust In The Wind / Business Plan / Backup(All The Arms We Need) An Ode To Orange County And It's Scene, Or Lack Thereof |
Fast Melodic Punk | Near Miss "The Gentle Art Of Making Enemies" |
Sound The Sirens (2018) | |
活動休止からの復帰作、そしてアルバムとしては8年ぶりとなる5th。雰囲気は変わらないが、年月の経過とともに少し丸くなった印象があり、それはマスタリングとミックスがThe Blasting Roomで行われたことに由来しているかもしれない。全体的なクオリティは格段に向上し、メロディが洗練されて非常に聞きやすくなった感があり、以前よりも分厚くなったコーラスと共に作り出された全体的な完成度の高さに伴うもののように感じる。また洗練されているようで以前のようなゴチャゴチャした感も残っている一方で、速さに頼ることなく6曲目のようにミドルテンポでじっくりと聞かせるような曲があると思えば、7曲目ではまた一気にテンポを上げるなど作品全体で緩急が効いていたり、1つの曲の中でも一気に急加速するなどベテランならではの押し引きがメロディとともに堪能できる作品である。全11曲。 | |
☆☆☆★★★ | The Uprising / At What Cost? / Silencer Bonfire / The Show / Bet It All / A Million Reasons |
Fast Melodic Punk | Hack The Mainframe "Disorders Of Consciousness" |