thewarpedradio

Near Miss

The Gentle Art Of Making Enemies (2002)
メンバーチェンジの多いBigwigで3rdの制作に参加していたギターのJeremyとベースのMaxによって新たに結成された彼らの1st。Jeremyはギターだけでなくボーカルも、Maxはドラムにパートチェンジしているが、サウンド自体はあまり違いはないと言えるだろう。Bigwigの3rd〜4thのような少しHardcore色の強い要素もないことはないが、Bigwigの2ndをよりメロディを重視するために少しテンポを落とした、ミドルテンポまではいかないが速すぎることなく心地よいテンポ感の疾走感あふれる楽曲が主体となっている。この速すぎない心地よいテンポ感というのがこの作品の肝であり、キャッチーで力強さと共に青さも感じさせるメロディがあまり上下はしないものの他のパートに潰されることなくきれいに鳴っている。イントロからじわじわ期待感を高めて一気に爆発する7曲目や、力強く一気に爆発する2曲目メロディだけでなくアレンジも含めて、派手さはないながらも避けては通れない作品である。全14曲。
☆☆☆★★★ This Bridge / Walk Away / Let Go / Everything And Everyone
The Game / Seasons / What About Tomorrow / The Gentle Art
Melodic Punk 32framespersecond “Hit The Ground Running”
Testing The Ends Of What They'll Put Up With (2006)
Fearlessから新興レーベルであるTake Overへ移籍して制作された、前作から約4年振りとなる2nd。前作の1stではBigwigの2ndの正常発展形のようなスピードは控え気味ながらもメロディを全面に押し出した疾走感のあるサウンドであったのに対して、今作では2曲目や7曲目、11曲目は高速メロディックの面影はありつつも、全体的には絵ミドルテンポやエモーショナルさ、ひいてはPost Hardcoreのような要素を全面に出したサウンドへと大きく変化をしている。アレンジも直線的なものは少なく、プログレ的な要素も感じさせるような楽曲が大半であり、1stの姿をこの作品に期待することはできないだろう。しかし元々地味めな存在ではあったもののメロディには定評のある彼らであるがゆえに、疾走感はなくとも心地よく響いているメロディはそのままである。この実験的とも言える変化の結果、どのようなバンドに次作で化けるかが非常に楽しみではあったが、本作リリース後に解散したため遺作となっている。全12曲。
☆☆☆★ Call For Help / Now Rectify / Take It Back
Feel When You Find / At One Place / We All Bleed
Melodic Punk One Dollar Short "Receiving Transmission"