thewarpedradio

Dowzer

Concrete Smiles At Aisle Five (2008)
オランダから突如現れた新生、Dowzerの記念すべき1st。00s以降のPop Punkではなく、90年台初頭からのOld SchoolなPop PunkをベースにしつつもそこにMelodic Punkの要素を入れ込んだ懐かしさと共に新しさも感じさせる作品に仕上がっている。どの曲も青くも甘酸っぱいメロディがギターだけでなくベースもしっかりと鳴っているサウンドの中で際立っているが、決してシンプルすぎることはない。2曲目はスカの要素を入れ込みつつもアップテンポで緩急や押し引きをうまく使いこなしていたり、4曲目では少し垢抜けない感を漂わせた2ビートのイントロからザクザクと刻む若干前のめりのシンコペーションが印象的なアレンジで2ビートとの対比が面白い楽曲があったりなど様々な要素を色々な手法で混ぜ合わせている。しかしその中でも散漫な印象を与えないのは、彼らの特徴である甘酸っぱいメロディが常に中心にあるからであろう。ただできることならもう少し女性ボーカルが前に出てくるとより良い。全13曲。
☆☆☆★★★ Not Aware / Rerun / Second Worst / Halloween Everyday
Make It Up / When I Get Stuck / Lack Of Interest
Melodic Punk Chixdiggit "Pink Razors"
So Much For Silver Linings (2017)
本作からTimが加入して4ピースとなったが、コンスタントに活動を続けている彼らの3年振りとなる4th。作品を重ねるごとに青臭いPop PunkにどんどんMelodic Punkの要素が加わったサウンドへと変化をしてきているが、本作でもその路線は変わりなく、BPMに囚われない疾走感の上をキャッチーなメロディが行き来する楽曲は青さや瑞々しさ、力強さ、哀愁、疾走感などMelodic Punkが持つすべての要素が存分に取り入れられている。そして何よりもDenyとSandraの男女ボーカルの掛け合いが今作では今まで以上に素晴らしい。キャッチーなメロディと疾走感でシームレスにつながる1曲目と2曲目や、少しNUFANを彷彿とさせるような渇いた感がありつつも哀愁感じる6曲目があったり、Denyが伸びやかに歌い上げている裏でさりげないSandraのコーラスが心地よい5曲目、Sandraがメインを取る3曲目では男女の掛け合いを強調するかのようにメインのメロディに対してDenyのカウンターメロディが低音域になるようにメロディを使い分けていたりと非常に多彩な表情を見せている名盤である。全10曲。
☆☆☆☆ Scenes Are For Sinners / Hindsight Bias Blues / Broken Record
Making Waves / On The Beat Of Repentance / Back-up Plan
Melodic Punk Primetime Failure "Home"