The Decline
Can I Borrow A Feeling? (2014) | |
作品を重ねても90sの香りを色濃く受け継ぎ続ける彼らの2ndに続くEP。今作のオリジナル盤は5曲入りであったもののすぐに2曲ボーナストラックを追加して再発された作品であるが、そのことも納得できるほどの完成度である。相変わらずの疾走感満載でありつつも今作では少しテクニカルな要素がギターだけでなくドラムでもほのかに香りだしたことにより、元々のメロディとコーラスのハーモニーがより生きるようになっている。そしてそのメロディもシンプルなようで非常にフックが効いているため耳に残る印象的なものが多い。また勢いだけでなく3曲目のように少しポップなメロディを押し出すことにより体感的にスピード感が落ちているような楽曲もあったりと、楽曲自体の勢いは変わらなくても作品としての緩急が効いており、曲数は少ないながらも完成度は非常に高い作品である。全5曲。 | |
☆☆☆★★ | Treasure Island Was A Sausage Fest / Yahweh Or The Highway Cool Kids Can't Die / Jill & Tonic |
Fast Melodic Punk | Local Resident Failure "Still Sober After All These Beers" |
Verge Collection (2019) | |
4thに先立ってリリースされた300枚限定シングル。1曲目はBad Cop/Bad CopのStacey Deeを、2曲目ではStory Of The YearのDanをゲストに迎えており、タイトル曲こそアルバムにも収録されているが後半の2曲は本作のみの収録であり、それだけでも価値はあるだろう。アルバムでも重要な位置におかれている1曲目はキャッチーなメロディが緩急の効いた疾走感の中で非常に印象的であるが、そのメロディが後半からゲストで入るStaceyの濁声との対比によって表情を完全に変えていき、2曲目はその正反対に最初はミドルテンポで初期SOTYを彷彿とさせるようなダイナミックさを醸し出しながらも、中盤で一気に加速する様は王道ながらも心地よい。そして3曲目はシンプルにメインボーカルが代わりながらキャッチーなメロディが疾走感の中に交互に入れ替わっていく中で映えており、三者三様の魅力が詰まった作品である。全3曲。 | |
☆☆☆★★★ | Verge Collection / Fast Food / Can't Have Both |
Fast Melodic Punk | ------------------------------ |
Flash Gordon Ramsay Street (2019) | |
前作からの間にLocal Resident Failureとのスプリットがあったものの単独作品としては4年ぶりとなる4th。先行シングルに収録されていた5曲目だけでなく、4曲目にはA Wilhelm ScreamのNunoなど本作では多彩なゲストを迎えて制作された本作は、テクニカル要素は見られるものの決してメタリックではなく、緩急を楽曲単位でも作品全体でも駆使しながら一気に聞かせきる作品となっており、90sの影響を現代風に解釈し直した傑作である。その古き良き時代を継承しつつも過去の焼き回しではなく、キャッチーながらも力強いメロディを中心にしてそのメロディに絡み合うHardcore的な力強さがあるコーラスとのバランスが心地よい2曲目や16曲目ではアルペジオとメロディを主体としてミドルテンポで力強く歌い上げる楽曲などこれまで以上に多彩になっている。また、6曲目や13曲目のようにHardcoreテイストの強いショートチューンで所々で仕切り直しをしており、曲数自体は多いながらも楽曲自体に非常に幅があるため最後まで一気に聞かせきる魅力に溢れた名盤である。全17曲。 | |
☆☆☆☆ | Brovine / It Was Always You / Verge Collection Changing My Shoes / Real Again / High Extinction Don't Jump A Giftshark In The Mouth The More You Know / Your Funeral / Josh |
Fast Melodic Punk | Much The Same "Everything Is Fine" |