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Evil Engine

Nullius In Verba (2016)
FemaleボーカルであるKryssieを擁するシカゴ出身の彼らのDemoを経ての1stEP。彼らの最大の特徴はKryssieの歌声にあるだろう。女性特有の高音や優しさはあまりなく、低音で力強く歌い上げているその姿はMelodic Punkではあるもののもっと根本的なPunk Rockの香りを漂わせている。またそれと合わせてOi Punkの要素もあり、速さではなく力強さを全面に押し出したそのサウンドは80sのHardcoreを連想させるような部分もあり、珍しい立ち位置にある作品と言えるだろう。またアレンジも最小限の編成であるがゆえにシンプルであり、その分ギターのソリッド感と合わせてベースの存在感もかなり強い。全体的な完成度は比較的高いものの平均的にまとまってしまっている分、楽曲として尖ったものであったり、作品を代表するような楽曲がないことは少し残念なところではある。全5曲。
☆☆☆ Ugly Public / Father / Egression
Melodic Punk None More Black "None More Black"
#2 (2018)
前作から約2年ぶりにリリースされた2nd EP。Kryssie嬢の少し低音気味で力強く歌い上げるスタイルは変わっていないが、今作では大きくメロディの質感が変わったように感じられる。Tiltなどを彷彿とさせるメロディックではありながらもHardcoreを経由したサウンドに乗っかるメロディに、前作ではなかったような少し湿り気がありつつも粘着性を感じられるようになり、その結果元々の魅力である力強さに加えて粘りが民族的・牧歌的な響きを生み出しており、どことなくTrall Punkのような響きをも感じさせるところがこの作品の面白いところであろう。またギターも2曲目のように前面に出て弾き倒す一方で、3曲目では裏でさり気なく弾き倒ししているなど、余分なものは削ぎ落としているもののサウンドが多様化してきており、少しずつバンドとしての特徴が現れてきている作品である。全5曲。
☆☆☆★ Upstanding Citizen / Degeneration / Sink & DrownPrisoner Of War 
Melodic Punk Tilt "Play Cell"