thewarpedradio

Forus

Aaron's Revolution (2009)
1曲目のインストがこの作品を象徴するかのように、最初から最後まで常に疾走しつつもテクニカルに駆け抜けている1stEP。前作のデモでは音のバランスが個人的には気になっていた部分があったが、今作ではそれが大いに改善されており、より自分たちのやりたいことを明確になっている印象を受ける。目まぐるしく変わっていく展開は息をつく間も与えないほどであり、そこに第2のボーカルと言ってもいいほど終始ギターのリフが鳴っている。その分メロディがおざなりというほどではないが、若干インパクトに欠ける部分があることは否めないかもしれない。しかし高音でありながらも太い声質はメロディライン共々十分魅力的であり、EPという形ではなくアルバム単位で聞きたくなるバンドである。またコーラスも分厚く載っていながらも変に暑苦しくなく、ジャケット同様にスタイリッシュさを感じさせてくれる1枚である。全6曲。
☆☆☆☆ The Link / Every Second Is An Hour / Aaron
Welcome To The United Cigar
Melodic Hardcore This Is A Standoff "Be Delighted"

Lights (2014)
EPやSplitなど活動の長さに比例してリリース自体は数は多くないもののコンスタントにあったが、アルバムとしては前作が編集盤ということも考えれば実質の1stにあたる2ndAlbum。今までの方向性から一切ぶれることなくファストでテクニカルという彼らの持ち味はそのままで、それをより洗練させてきた印象受ける。Belvedereからの影響を強く感じさせながらもそれだけに留まらないのはアレンジによるものであろう。テクニカルではあるが決して軽い音ではなく、かと言ってHardcoreとまかり違うかのような変に重すぎるところもなく、プログレッシブ的な複雑な展開とストップ&ゴーを多用しながらも軽やかに疾走していくバランス感覚が彼らの最大の武器であり、それが如何なく発揮されている。また前作までは多少の差はあれ他の多くのバンドと同じようにテクニカルな面に頼りすぎてメロディが負けている部分があったが、今作では6曲目のようにほぼ全面に渡ってコーラスと共にツインボーカルのごとく歌い続ける曲があるなど、決してキャッチーという訳ではないがメロディが持つインパクトがかなり大きい作品に仕上がっている。複雑さとコンパクトさが混ざり合った今作は何度もリピートしたくなる中毒性を秘めた作品になっている。全11曲。
☆☆☆☆★ War's Not Over, I've Just Found the Flag / Radio Lives! / Movement
Beardy Crook / Space Time & Monleys
Crisis Management of the Special Kind / No Mercy
Melodic Hardcore Belvedere "'Twas Hell Said Former Child"