thewarpedradio

Gameface

Now Is What Matters Now (2014)
解散後にJeffのソロでの来日やYour Favorite Trainwreckなどのプロジェクトはあったが、Gamefaceとして復活を遂げた約10年ぶりの6th。解散前の前作の延長線上にあるようでいて、良い意味で昔の流れを過度に受け継がずに新たな一面を見せてくれているような、昔から聞き続けている人には懐かしさを感じさせ、今作で初めて彼らの音に触れる人にとってもベテランにしか出せない味わいを存分に堪能できる作品となっている。Big Drill Carなど先人たちからのサウンドを受け継いで青臭い響きを残しながらもアメリカ、特にカリフォルニアのバンド特有のカラッとしたメロディは健在であり、それが今まで以上に顕著になって全面に出ている。アメリカンフォークやソロ作で見せていたカントリーの香りも出しつつもあくまでもMelodic Punkという土壌はそのままであり、そしてどっしりと構えた楽曲の数々の中にしっかりと疾走感や緩急、そして説得力がより増した円熟味のある哀愁を共存させている部分は流石の一言であり、深く心の奥に染み込んでくる名作である。全12曲。
☆☆☆☆ Come On Down / Swing State / Regular Size / Now / Picture Day
Lifetime Achievement Award / The Quiet Type / Frames
Melodic Punk Valve Drive "Chronicle"
I Owe You One (2019)
2019年のRecord Store Day限定で発売された、約5年ぶりのシングル。復活後の作品と方向性は同じであり、カリフォルニア特有のカラッとした爽やかなメロディはいつも以上に爽快感にあふれているが、それだけでなくキャリアを重ねたことによる円熟味や渋さはこれまで通りであり、そのバランス感がベテランならではであり、なおかつ彼らにしか鳴らすことのできないサウンドになっている。やはりそれはA面の新曲に顕著であってBPMとしては速くなく、ダイナミックさも加わったサウンドでありながらもJeffの枯れつつも力強い歌声からは哀愁だけでなく普遍的な青臭さも残っており、シンプルなアレンジだからこそメロディの良さがダイレクトに響いてくる。そしてB面のTom Pettyのカバーは、原曲におけるアクセントをミュートなどを駆使して少しハネ気味のアレンジとしてカバーしているが、それが後半の疾走感やリフをより一層際立たせている名アレンジである。全2曲。
☆☆☆★★★ I Owe You One / Two Gunslingers
Melodic Punk ------------------------------