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グッドモーニングアメリカ

(2007)
fbfwからグッドモーニングアメリカへと改名してからの1st Demo。歌詞が日本語になっているという大きな変化があるものの、基本的にはfbfw名義での最後の音源となったスプリットの延長線上にある作品と言ってもいいだろう。元々メロディには定評がある彼らではあるが、歌詞が以前と異なる事により、より彼らの伝えたいことがストレートに伝わってくる故にこれはこれできちんと成立している。しかしどうしても聞き手以上にfbfwとの区別、違いをはっきりと前面に押し出そうとしている様にどこか感じてしまう。どうしても勢いだけでなくきれいにまとまろうとしている感があり、元々彼らが持っていたダイナミックさが若干物足りなくなってしまう。楽曲ではっきりとした情景を描き出せるのが彼らの魅力であったが、それが若干弱いのが残念である。しかし楽曲自体は文句なしに良い。全3曲。
☆☆☆★★ 遠回り / 向かい風 / 温度
Rock ------------------------------

2 (2008)
前作から1年開いた2nd Demo。彼らにしては珍しくインストから始まる今作は前作と方向性は変わっていないが、より自己の内面を見つめるかのような内証的なサウンドになっている。しかしだからと言って内側にこもろうとしているのではなく、何とか外に向かっていこうともがいているようにも感じられ、この当時の彼らの姿を反映した音とも言えるだろう。しかし前作には少し物足りない部分があった楽曲のダイナミックさが表れてきており、丁寧に作り込みつつも楽曲の力強さが出始めた作品である。どの曲もクオリティは前作の延長線上にあるものの段違いに成長している。まだシンプルではあるものの曲の振り幅が少しずつ大きくなってきているのも今作品からである。まだ歌詞の面ではリアリティや若干の棘の様なものはないことが、後の作品との違いであろう。しかしそんなことはどうでもよいくらいメロディが良い。全5曲。
☆☆☆☆ 今風が吹いて心に流れた / 忘れモノ / メロディ / 春が迎えに来るまで
Rock ------------------------------

ひこうき雲 (2009)
メンバーチェンジを経て最初の新曲であり、尚且つ無料配信というある種時流を捉えての形で発表されたのがこの作品である。今まで数多くの心を強く打ち、揺さぶる楽曲を残してきた彼らではあるが、その歴史の中でも屈指の楽曲と言えるだろう。元々透き通った透明感あふれるメロディに定評のあった彼ら故にメロディのみで心を揺さぶられることは勿論だが、今作ではそれ以上に彼らの音楽センスが爆発しているように感じる。広がりのあるギターアレンジや、その隙間を埋めつつも力強さを持っているベースなどこの楽曲を最高にしている要素は多々あるが、コーラスが本当に素晴らしい。フロント全員が歌え、しかも声質が似ていることが彼らの強みでもあるが、単に3度というだけではなくボイスパーカッション的なアレンジが入ってるなど本当に素晴らしい。正直2曲だけでは物足りず、正式音源・彼ら自身もまだ未知の世界でもあるフルアルバムを本当に期待せずにはいられない。全1曲。
☆☆☆☆★★ ひこうき雲
Rock ------------------------------

空ばかり見ていた (2010)
再始動から早3年。その間メンバーチェンジなど紆余曲折を経てついに発売された1st Mini-Album。単独音源としては約2300日振りであり、ずっとその間待ち続けていた作品ではあるが、期待を遥かに上回る作品となっている。冒頭の2曲はデモにも収録されている彼らの代表曲の一つと言ってもいい両曲であるが、再レコーディングされておりその変貌ぶりは信じられないほどである。これまではどちらかと言うと綺麗にまとまろうとしている様な感じを受けることもあった。しかし今作では彼ら自身の最大の武器である透き通るメロディはそのままに楽曲全体から躍動感を感じられ、自分たちの中にあった枠をきれいに取り払い、どこかふっきれた部分も感じられる。それが如実に冒頭の2曲から感じられ、特にタイトル曲は顕著な例であろう。これはバンド名変更後初めて2ビートの曲を収録していることからもうかがい知れる。しかし、その一方で音で情景を思い浮かべさせる様な広がりのある楽曲もある。全体を通して振れ幅は大きいが、散漫な印象を与えないのは彼ら自身のセンスによるものであろう。誤解を生むかもしれないが、結局は本質は何も変わっていないということであろう。全7曲。
☆☆☆☆☆ そして今宵は語り合おう / 空ばかり見ていた / 少年 / 言葉にならない
世界終わらせないで / それでも風は優しく / アカクモエテイル
Rock Weezer "Green Album"

光となって / 届いたらいいのに (2011)
2nd Mini-Albumが諸般の事情により発売中止となってしまい、ある意味その代わりとして発売された1stSingle。前作のツアーファイナルでも披露された新曲1曲と、過去にVAに収録された1曲の2曲入りと若干少ないものの、彼らの魅力を端的に説明出来る曲たちではないだろうか。2ビートまではいかないが疾走感にあふれて、ある意味完全に吹っ切れたかの如くに躍動的であり、ダイナミックなサウンドを聞かせている1曲目。そしてそれとは完全に対照的に彼らが持つ全てを包み込むような優しさ、切なさを曲全体で表現し、透き通るようなメロディであるがギターがアクセントとなり壮大な物語を描き出しているような2曲目。どちらもが彼らの本質であり、その魅力を明確に表現しているのが今作であろう。歌詞も初期に比べてかなりある意味等身大となり、それが共感を生んでいるのではないだろうか。誰にでも伝わり、誰にでもリアルに感じる歌詞、曲が彼らの魅力でもあると思う。全2曲。
☆☆☆☆ 光となって / 届いたらいいのに
Rock ------------------------------

ウォールペーパーミュージックじゃ踊りたくないぜ (2011)
東日本大震災の影響で本来発売だった2nd Miniのタイトル曲を入れ替えて、3か月遅れで発売された2nd Mini。前身のfbfwの時代はもちろんパンクバンドではあったが、今の彼らはもちろん音楽的にはパンクではない。しかしパンクバンドの多くが持つ情熱はそのままである。また彼らの音楽・メロディは非常にポップではあるが、決して単純なポップスではない。昔以上に伝えたいことが明確であり、それが目一杯楽曲の中に歌詞として、メロディとして、アレンジとして詰め込まれている。彼らの言葉を借りれば(正確に言えばタナシンの)、まさにパッションがファイヤーな状態。今作は今までの彼らを踏襲しつつも、同じ位置に留まってはおらずにより先へと前進していることが分かる。そしてより今まで以上に聞く側の心を揺さぶってくる。これは音だけでなく、本当の意味での等身大のリアルな歌詞の世界観も関係しているだろう。単に強さや弱さという二極論ではなく悩みや葛藤を抱えながら、後ろを振り返りつつもも、それでも現実的な希望を胸に前を向く努力をしようとする世界観が彼らの特徴であり、より今作ではそれが強固な説得力を持っている。歌詞の一つ一つもさりげなく「死」を取り上げていたりなど、ハッとさせられる部分が前作と同様にある。それも彼らの世界観がリアルに、そして説得力がある要因でもあるだろう。楽器隊もひりひりとした緊張感の中にも、太く優しい暖かみのある音である。今までいそうでいなかった、独特の立ち位置を築きつつある彼らが今後どのように更に進化を遂げるのか楽しみである。全7曲。
☆☆☆☆☆ ウォールペーパーミュージックじゃ踊りたくないぜ / 光となって
境界を越えて / また会えるよね / 心臓抉って / / その手伸ばして
Rock Yellowcard "Paper Wall"

輝く方へ (2012)
着実に活動の幅を広げていき、バンドとして作品を重ねるごとに成熟し、成長を遂げている彼らの3rd Mini Album。今作に前作のタイトル曲になるはずであった曲が収録されており、この曲が陽の目を見たのもリスナーとしては嬉しい限りである。相変わらず他のギターロックバンドではあまり見られない様な彼ら独特の音のエネルギーはそのままに、より分かりやすく、より届くようにとの意図を持って制作されたであろう今作は、良くも悪くも音の刺が取れている。しかしそれはバンドとしての自然の変化だろう。音的には前作の様に幅を広げると言うよりも、前作で広げた音を自分たちの中で完全に消化したことによる変化なのであろう。そしてfbfwの後期からその片鱗を見せ出していた音で情景を描き出せることが本作ではより明確になっている様に感じる。また今作にも過去のdemoで発表されていた曲を再録されているが、アレンジは大きく変わってはいないのに違和感は全くないと言って良い。ある意味過去の彼らと現在の彼ら。そして未来の彼らの俯瞰し、包括した様な作品と言えるのではないだろうか。一撃必殺の曲が良い意味でない分、アルバム全体を存分に楽しめる。全7曲。
☆☆☆☆★ 輝く方へ / マリオネット演者ノ詩 / ベテルギウスが消えてしまう様に
ミサイルをぶちかましてぇな / だけど不安です / 届いたらいいのに
Rock Dashboard Confessional "A Mark, A Mission, A Brand, A Scar"

餞の詩 (2012)
精力的に活動を続ける彼らの2nd Single。タイトル曲のPVだけを予め公開し、発売を当日にライブで発表するという珍しい手法を取ったことからも彼らの今作に込めた思いが分かるだろう。また今までの彼らにしては珍しく、それぞれの楽曲で一つのストーリーを紡いでいる形態を取っている。それがタイトル曲が一番最後に収録されている理由でもあろう。出会いと別れを歌詞だけではなく音でも楽曲ごとの起伏で表現しており、前作あたりから音の説得力が増してきている様に思える。楽曲自体はいつも通りの彼ららしい楽曲ではあるが、単なるRock、単なるPopという枠を超えた完成度を持っている。それは金廣の声質による部分もあるが時には力強く、時には切なさを感じさせる。こういった声による緩急をも一つの表現方法として組み込んで自分たちの確固たる音を作り上げ、それを踏まえて新境地へと更に進んでいこうとしている彼らには、ますますAlbumへの期待値が上がってしまう。曲数は少ないながらもそんなワクワク感を感じさせる作品である。全3曲。
☆☆☆☆ あなたの傍に猛ダッシュで / 雨の日 / 餞の詩
Rock ------------------------------

餞の詩(関西地区特別盤) (2012)
枚数限定だった前作のシングルの表題曲を装いを新たに発売された3rd Single。表題曲以外は入れ替わり、新曲が1曲とインスト。そして前ミニアルバムのファイナルでのライブ音源が収録されている。大阪でのタイアップに伴い発売されたため商業的な意味合いが強く、前作のような1枚を通しての流れはないが、それでも新曲が収録されているのはうれしい所である。この新曲も今まで通り歌詞の意味をきちんとリスナーに伝えながらも、メロディの音でも遊んでいる新境地の1曲と言ってもいいだろう。またこの曲はベースの音やアレンジが肝になっており、これも今までの彼らにはなかったところである。これによってウォールペーパー~とはまた異なったダンサブルな一面を打ち出すことに成功しており、新たな引き出しを確立している。ここまでのシングル攻勢で構築してきた彼ら独自の音、スタンスが今後期待される1stAlbumでどのように開花するのか、非常に楽しみである。全6曲。
☆☆☆★ 餞の詩 / たった6文字じゃ
Rock ------------------------------

キャッチアンドリリース (2013)
待望の1st Albumに先駆けた先行シングル。恐らくアルバムの中でも重要な位置付けとなっていると思われるタイトル曲は今までにないタイプの曲である。金廣の伸びやかで透き通った声質やそれにマッチするメロディを生かすのではなく、4つ打ちである意味ラフに、そしてダンサブルに仕上げることで、一癖ある楽曲に仕上がっている。今までもダンサブルな曲はあったが、今回はDisco的な要素を取り入れており今までのとはちょっと毛色が変わっている。しかしその中でも彼ららしさは今まで通り感じることもでき、日々進化している彼らを感じることができる楽曲である。また前作から少しずつリズム隊が主張し出していることも、ダンサブルに感じられる要因の一つであろう。2曲目は前作にも収録されており、こちらはミックスなどはそのままである。今作は彼らの中にあるストレートなロックではなく、ちょっとひねくれた一面を切り取った作品とも言えるが、様々な音楽性を自分たちのフィルターを通して自分たちの世界観として打ち出してる彼らの音楽には限りがないということを証明している1枚と言うこともできるであろう。全2曲。
☆☆☆★ キャッチアンドリリース / たった6文字じゃ
Rock ------------------------------

未来へのスパイラル (2013)
1曲目のイントロから高らかに歌い上げている今作はまさに待望という言葉しか見当たらない、それだけ待ち焦がれた1st。初のアルバムではあるが変な気負いはなく、サウンドはこれまで積み上げてきたものの延長線上にあるが、同期を取り入れたりなど新たな挑戦もしている。そういった新たな要素を取り入れた曲であっても決して何かのモノマネと言う訳ではなく、ここまで長い時間をかけて少しずつ積み上げてきたものをしっかりと消化している印象を受ける。また今作では久々に2ビートの曲が収録されていたりなど、全体的にはかなり攻めている作品であるのではないかとも感じる。しかし作品全体としてそういった方向へ進んでいる訳ではなく、ポップな曲はポップに、疾走感を感じさせる曲はそちらの方向へと楽曲毎に振り切っている印象を受ける作品である。そういった意味では1stでありながならも、今までの集大成とも言える。しかしそれは単なる過去の焼きまわしではなく、リズムを途中で変えて一直線に最後まで駆け抜ける訳ではないとか、相変わらずメロディや歌詞に一癖も二癖もあったり、ギターのスペイシーなサウンドは相変わらず存分に発揮されているなど、彼らの過去からの持ち味を現在の彼らでアレンジし直し、そしてそれを未来へとリンクさせ、スパイラル状にして繋げていっているのが今作であろう。全12曲。
☆☆☆☆★★★ ファイティングポーズ / キャッチアンドリリース
タイムスリップしたみたいに / 未来へのスパイラル / 突破していこう
風で高く舞い上がれる程 / あなたに逢えて / バンバンガンガン
くだらない毎日が / 餞の詩
Rock Jimmy Eat World "Clarity"

ハローハローハロー (2015)
メジャー4thシングル。2曲ともタイアップが付いているという彼らの立ち位置の変化を感じることのできる作品ではあるが、楽曲自体も前作のアルバムなどを自分たちの様々な立ち位置や心情の変化を映し出しているかのように実験的な部分を今作は排除して自分たちの得意な土俵を再度このタイミングで示すかのような彼ららしいポップでストレートな楽曲が収録されている。持ち味の一つであるシニカルな面は今作では抑え気味ではあるが、それがかえって万人に響くかのような聞き心地よい広がりを強く感じさせてくれる。4つ打ちではなくシンプルな8ビートでどちらも爽やかで甘酸っぱいような青さを持つメロディを存分に生かしてるこの作品は、彼らが悩みながらも今鳴らすべき音が原点回帰までは行かなくても、ここからより飛躍するために自分たちの強みを再度確認する、そんな意味合いを持っているかのような昔からのリスナーもこの作品から初めて触れる人にもどちらにもアピールできる、そして分かりやすい優しさにも溢れた作品である。全2曲。
☆☆☆★ ハローハローハロー / サイダーでも飲んで
Rock ------------------------------

グッドモーニングアメリカ (2015)
順調にリリースを重ねる中で初の武道館公園に合わせて発売された3rd。セルフタイトルであることからも窺い知れるが、まさに懇親の1枚に仕上がっている。全パートがサビのつもりで制作したという1曲目を筆頭にいつもと変わらない、しかし確実にアップデートされた彼らの姿がこの作品に込められていると言っていいだろう。前作では若干内省性が高く自己を見つめたような印象を受けたが、今作ではそれを踏まえてポップである部分は最大限にポップに、シリアスにいく部分はシリアスにと全方位的に開けている作品であり1つ1つの楽曲のクオリティも高く、ライブという彼らの土台から考えるとライブ映えする曲が揃っている。2ビートの曲がないのは残念であるが、彼らの持ち味であるメロディックパンクを土台にありつつポップで踊れるアレンジとメロディは健在であり、良い意味で押せ押せの作品になっている。その反面アルバム全体を通すと各曲の主張が大きく、まとまりという点においては統一感があった前作に軍配は上がるかもしれない。しかし前作で得た表現性を元々持っていたバンド感に融合させたのが今作であり、一つまたバントとしてもステップアップしたことが体感できる1枚である。全12曲。
☆☆☆☆ ディスポップサバイバー / サイダーでも飲んで / コピペ / 友よ
オールグリーン / 雨ニモ風ニモマケズ / ハローハローハロー / 一陽来復
Rock Panic At The Disco! "A Fever You Can't Sweat Out"