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GREEN DAY

Dookies (1994)
この後のPunkの歴史を変えた数多くある名盤のうちの1枚と言っても過言ではない彼らの3rd。これまでのEasy Bay特有のメロディック感は薄れて、極上のPop Punkが詰め込まれている作品に仕上がっている。2ビートで攻めるのではなく8ビートで3ピースの良さを最大限に活かしたシンプルなアレンジではあるが、そこにポップでありつつも疾走感あふれるメロディが乗ることにより、ヤンチャな感じがありつつも青臭さも伴った絶妙なバランスに仕上がっている。しかしシンプルなアレンジとは言え楽曲の幅は大きく、ベースのリフが印象的な4曲目や疾走感溢れつつも緩急を織り交ぜた大名曲の5曲目や7曲目、メロディもアレンジも一癖も二癖もありながらも印象的な8曲目など作品全体全てがクライマックスである。自分も含めPunkを聴いている楽器経験者の多くはこの作品から数多くコビーをしたりなど、この作品から様々なものを学んだと言える大名盤である。
☆☆☆☆★★ Burn Out / Having A Blast / Chump / Long View
Welcome To Paradise / Basket Case / Emenius Sleepus / She
When I Come Around / In The End / F.O.D.
Pop Punk F.O.D. "Ontario"
International Superhits! (2001)
メジャー流通となった3rdから6thまでの全シングルに新曲を2曲収録した、彼ら初のベスト。ただし2曲目は完全に新曲であるものの、1曲目は2001年に発売されたシングルのBサイドの再録である。冒頭を飾る新曲の1曲目は少しロカビリー的要素のあるソロが印象的ではあり、2曲目は6thの影響を色濃く残した少し縦ノリのリズムにポップなメロディが乗ったミドルテンポであり、当時の最新の彼らの姿が盛り込まれている。ベストだけあり、楽曲単発での完成度はもちろんのことながら彼らは作品としてアルバムを構築することに長けているバンドであり、アルバム単位で彼らには触れて欲しいと願わずにはいられない。
☆☆☆★★★ ------------------------------
Pop Punk Green Day "Shenanigans"
Shenanigans (2002)
2001年にリリスーされた彼らの最初のベストであるInternational Superhitsと作品としては合わせて1枚というような位置づけにもある彼らのシングルのB面を中心としたコンピ。時期や背景などは楽曲それぞれで異なり、作品として統一感は本来ないはずにも関わらずこのように並べてみると作品ごとに経路は異なる部分はあるものの、本質としては何も変わっていないことを証明するかのように起伏に飛んだ作品になっている。これは時系列にただ並べるのではなく、一つの流れを意識していることによる部分もあるだろう。カップリングということもありアルバム以上に実験的な楽曲が揃っており、5曲目は前のめりなスピード感があるカウパンクの要素を打ち出していたり、9曲目のThe Kinksのカバーはサイケデリックで排他的な雰囲気をそのまま受け継いでいたりなど、彼らの引き出しの多さを十二分に感じることのできる作品である。全14曲。
☆☆☆★★ ------------------------------
Pop Punk Green Day "International Superhits!"
Live at Woodstock 1994 (2019)
これまでブート盤としては存在していたが正式に2019年のRecord Store Day限定で発売された、3rdリリース直後でバンドとして油が乗り切った時期に出演した、1994年のWoodstockでのライブを音源化した作品の待望のレコード化。このライブはBillieの煽りによって最終的にはステージまでも泥に塗れる結果となった伝説となったライブでもある。少しギターの音が前に出ておらず音質としてはそこまで良くはないがMCや観客の声も収録されており、当時の空気感がそのままパッケージされていると言えるだろう。またアレンジも全体的にはアルバムとほぼ同じではあるが、所々に即興的なアレンジなどライブならではの魅力にあふれている。当時の彼らが垣間見れる、資料性の高い作品である。全10曲。
☆☆☆★★ ------------------------------
Pop Punk ------------------------------