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Hope

Feel Like A Buck Fifty (2002)
カナダ出身のメロディックバンド、Hopeの2nd。方向性は前作とほとんど変わっておらず、良くも悪くもB級なノリ炸裂である。決して高速な訳ではないが疾走感にあふれており、派手さは全くないが全体的な完成度は高い。コーラスワークも前作に比べてかなり改善されており、全体を通して音に厚みが出てきている。ギターに関しても前作よりも90年代だけではなく所々でMetalやHardcoreの影響を感じさせるようなリフなどを織り交ぜてきており、良い意味で90年代からの過渡期のサウンドであろう。更にはアコースティックなアレンジなどリズムを上手く変えており、メリハリのある作品に仕上がっている。しかし残念なことに前作と同様メロディのキレがイマイチなく、どれも同じような感じに聞こえてしまいこれと言ったような曲がないのは否めないだろう。前作よりも演奏技術は格段に向上しているからこそ、それがもったいないと言わざるを得ない。全16曲。
☆☆☆★ I'm Not Home / Leave / Original Cover / Realienation
Stickin', Cryin', Beggin' / Take A Look Around / Into The Sunset
Fast Melodic Punk Midpoint "Shutup, That's Why"

Hope (2005)
3年以上の月日は一つのバンドを大きく成長し、変化を遂げるには十分な期間であるということをまざまざと感じさせる3rd。前作までのB級感が一切消え去り、Melodic Hardcoreへと成長、いや進化と言えるべき変化を遂げている。彼らが元々持っていた勢いのあるメロディはこの様な形の方が生きていると感じられ、全てにおいて力強さが増す結果となっている。1stで感じられたような勢いに加えて、彼らの原点へと回帰したのが今作ではないだろうか。もちろんそれまでとは比較にならない程全ての面に置いて飛躍的な成長を遂げているが、その中でも一番成長したと感じられるのはSongwritingであろう。メロディが際だって良くなり、コーラスもかなりぶ厚さが出てきている。アレンジも王道的だからこそ、そこにはバンドの力量が試されるがそれを乗り越え素晴らしいものが生み出されたと言えるだろう。どこか懐かしい北欧系の香りを感じさせつつも、決して90年代の音そのままとは言えず彼ら独自のフィルターを通した結果が今作であろう。全11曲。
☆☆☆☆★ For The Last Three Years / Driver Needs Coffee
Mostly Filled With / I Don't Want To Change The World / Someday
When Will You Fail / Wasting / The Direction
Melodic Hardcore Near Miss "The Gentle Art Of Making Enemies"