thewarpedradio

Joey Cape

Acoustic w) Tony Sly (2004)
NUFANTony SlyとのAcoustic Split。それぞれが各自の曲をAcousticでカバーして6曲ずつ収録しているという何ともおいしいアルバム(しかもそれぞれ1曲ずつ新曲を収録)。Joeyの声自体が哀愁漂っているため、Acousticにすると元々良い曲がバンドサウンド以上に良く聞こえる。しかも単にAcousticにアレンジするのではなく所々にピアノなど様々な楽器を駆使するなど、Joeyは単にメロディメーカーとしてだけでなくアレンジャーとしての才能もすばらしいものがある。新曲も相変わらずのLagwagon節であり、ちゃんとしたバンドアレンジで是非とも聞いてみたい!にしても彼の声はバンドサウンド以上にAcousticの方が心に染みてくるのはなぜだろう。全12曲(各6曲)。
☆☆☆☆★ Move The Car / Violins / Tragic Vision
Twentey-Seven / Wind In Your Sails / Violet
Acoustic Tony Sly "Acoustic"
Doesn't Play Well With Others (2011)
2011年にデジタル配信され、翌年にフィジカル化されたタイトルが示している通り、制作はもちろんRecやMixまでゲストプレイヤーを迎えている楽曲もあるものの基本的には全てをJoey自身で行った2ndソロアルバム。本作は2010年に毎月リリースしていた楽曲をまとめたものであるが、1stからの延長線上にあるようなJoey特有の哀愁や陰りのある悲しさなどが全開の楽曲もあればJoeyの子供の声で始まる3曲目のようなハートウォーミングな楽曲もあったりと様々な楽曲が収録されつつもJoeyが歌うことによりひとつの作品としても完璧に確立されている。全体的にはアコースティックでありながらも激しくギターをかけ鳴らしバンドサウンドでも映えそうな3曲目があれば、ストリングスなどを用いてダイナミックさや壮大さを追加した12曲目、フラメンコの要素も感じさせるギターに様々な楽器を重ねることで多層的になっている楽曲があるなど、Joey特有の陰りがありながらもどこか温かみのあるメロディはアコースティックという形態ではより生きており、ジャケットの酷さで敬遠することはできない作品である。全12曲。
☆☆☆★★ Going for the Bronze / It's Always Sunny
The Fish Rots From the Head-Case Down / Uniform / No Mirror
I Always Knew This Was Going to End Badly
Acoustic Tony Sly "Sad Beer"
Let Me Know When You Give Up (2019)
Lagwagonとしての活動の隙間を縫って精力的に活動を続けているJoeyの5枚目となるソロアルバム。シンプルな言葉ながらもタイトルが全てを物語っているかのように、これまで以上に力強くも優しさに満ち溢れた作品に仕上がっている。これまでの作品と同様に力強くもカントリー要素を主とした2曲目やしっとりとアコースティックで聞かせきる楽曲などこれまでのソロ作品の延長線上にあるような楽曲だけでなく、1曲目のようにゆったりとした空気感で始まりながらも途中で一気に爆発していくようなLagwagonでもよく取り入れられている手法が今作では随所に見られたり、バンドサウンドでJoeyらしさが発揮された4曲目を筆頭に要所要所にアコースティックではない楽曲があることにより、これまでの作品とは趣が異なる。しかしバンドとは異なった泣きや郷愁を伴ったメロディは健在である。全11曲。
☆☆☆★★★ Let Me Know When You Give Up / I Know How To Run
Fighting Atrophy / Before My Heart Attack
Andalusia / Fall Down
Acoustic Tim Barry "Rivanna Junction"