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Qualia and the Five Ancestors of the Great Maryland Kingdom

The Overview Effects (2017)
ギリシャから突如現れた、超期待の新生と言っても過言ではない彼らの1st Single。全体的には単音リフを駆使した00s以降の非常に近代的なMelodic Hardcoreではあるが、ベースやドラムもリフに負けないくらいの音数や手数で音の隙間を全て埋め尽くすかのようにアレンジされており、息をつく暇を与えずに若干眺めの曲ではあるが展開も多様でひねられているので緻密に構成されたアレンジからはかなりのセンスを感じることができ、この辺りはActionmenに近い部分すら感じる変態度合いである。若干ミックスによるところでメロディがあまり前に出てこない様に感じる部分もあるが、この緻密なアレンジや音数を埋めるかのごとくに鳴り続けている楽器隊に負けずにメロディ自体も非常にきれいであるため、大化けする可能性を秘めた楽曲、バンドである。全1曲。
☆☆☆★★★ The Overview Effect
Melodic Hardcore ------------------------------
Qualia Over Quantia (2018)
配信された1曲で一気にその知名度を高めた彼らの待望の1st。その複雑怪奇な予測不可能な展開からはActionmenを彷彿とさせ、MathRockやプログレなどの緻密に計算された構成となっているもののJazz的な要素は少なく、緻密さをリズムチェンジと合わせてテクニカルさでアレンジを構築しているのが彼らの最大の特徴であると言えるだろう。先行シングルでも見せていたバカテクなギターと手数の多いドラム、そして先の読めない複雑で不規則な展開やリズム、それが高速で目まぐるしく入れ替わっていく。耳に馴染むまでに多少の時間はかかるが、聞けば聞くほどに中毒性が増してくると言えるだろう。どの曲でもそういった要素がふんだんに盛り込まれているが、アルバムの先行シングルとして発表された1曲目や2曲目はその典型例である。そういった性急な中でキラリと光るアレンジやテクニックは健在であるものの、しギターが裏で鳴り続けているものの3曲目のように比較的シンプルな楽曲もあったり、今作では若干の癖はあるもののキャッチーなメロディが加わった楽曲が増えており、テクニカルな面に気を取られがちであるが、メロディだけを取り出しても新世代のハイブリットな作品に仕上がっている。10s以降のMelodic Hardcoreとは異なり、重さはあまりなくテクニカルな部分をさらっと聞かせるだけのセンスに溢れた名盤である。全8曲。
☆☆☆☆ The Long Pause / Mr. S (Is a Snake Merchant)
Oh Wait! The N.E.W.S.! / Vantablack / The Overview Effect
Melodic Hardcore Actionmen "Ramadama"