thewarpedradio

Senses Fail

Let It Enfold You (2004)
Drive ThruからVagrantへ移籍してリリースされた待望の1st。前作ではセンスに溢れながらも若干の稚拙さもあった彼らではあるが、今作ではその部分が完全に払拭され洗練されたと言えるだろう。ジャンルとしてはスクリーモの王道を行くようなサウンドであるが、他と異なるのはメロディや楽曲の質感の部分である。Emoが持つ神々しさや儚さなどは十二分に備えているが、彼らの場合はHardcoreの要素もそれ以上に強く、少し低音気味のボーカルの声質もあるが先の細さを感じることはなく、むしろ力強さが前面に出ている。そしてそのメロディの完成度が派手さはないながらも非常に印象的な楽曲が多く、そしてそれに混ざりあうスクリームやシャウトが良いアクセントになってる。しかし洗練された分EPの頃の様な多様性は薄れ、所々にセンスの良さを感じる展開はあるもののシンプルに王道を行き過ぎた感もなくはないところは残念なところでもある。全13曲。
☆☆☆★★ Tie Her Down/Lady In A Blue Dress/You're Cute When You Scream
Rum Is For Drinking, Not Burning/Choke On This/Let It Enfold You
Martini Kiss
Screamo The Used "The Used"
Life Is Not A Waiting Room (2008)
Screamoをベースとしながらもそれに留まらない多様性を作品の中に常に入れ込んでいる彼らの3rd。ベースとなるものは常に変わらないが前作ではScreamもありつつも少しPop Punk側に寄せた感もあったが、今作では今まで以上に静と動のコントラストが作品全体で明確になっているような印象を受ける。Pop PunkをベースとしながらもEmoの荘厳さや青臭さを全面に押し出した1曲目や11曲目があると思えば、2曲目や5曲目のようにHardcoreの力強さや加速力を取り入れメロディもScreamとPop Punkの両方の要素を取り入れた楽曲があるなど今までの彼らの得意としていたことをこの3枚目となる今作で全方位的に広げつつも洗練させてきている印象を受ける。元々定評のあったエモーショナルなサウンドに様々な表情を見せるようなメロディが乗ることにより、メジャー感も出しつつもドラマチックにメロディが躍動しており、そういった意味では1st EPの頃に近い精神性を感じさせてくれる大名盤である。全12曲。
☆☆☆☆★ Lungs Like Gallows / Garden State / Family Tradition
Wolves at the Door / Four Years / Yellow Angels / Chandelier
Screamo Thrice "The Artist In The Ambulance"
Follow Your Bliss (2012)
活動開始10週年を記念してリリースされた新曲4曲を含むベストアルバム。彼らのこれまでの作品はベースは一貫して変化はなかったものの作品ごとに毛色が異なるような印象を受けていたが、改めて並べて収録されると常にScreamoやPost Hardcoreを基調として底にメタルの要素などを効果的に使い分けていることが如実に感じ取れるだろう。1つの曲の中にEmoやMetal、Hardcore、Pop Punk、Screamなどを緻密に構成されたアレンジの中に組み込んでおり、その多様さがポップかつScreamを活かした力強いメロディと相まって一切のブレがなく、彼ら独特の世界観を構築していると言えるだろう。日本盤では1st EPの曲が差し替えられている部分は、おそらく権利の関係であり仕方ない部分ではあるが残念ではある。全20曲。
☆☆☆☆ War Paint / Vines / Early Graves / Waves
Screamo Silverstein "Discovering The Waterfront"