thewarpedradio

Stukas

The World According To (1994)
編成やサウンドなど全てが当時のSwedenを考えても異質な存在である彼らの1st。Cruz Punkの特徴ではあるがうねるようなベースラインと単音リフを駆使したギター、そしてシンプルなようで変則的なリズムが曲によってメインが変わる男女ボーカルと絡み合うことによって、フォロワーではあるものの独特の存在感を示している。このギターリフありきのベースライン、このベースラインありきのギターリフというように、2つ共がそれぞれ主張しておりポップでキャッチーなメロディにも負けず劣らず全てが全面に出ているにも関わらず絶妙なバランスで成立しており、3ピースとは思えないほどである。メロディもポップでありながらも疾走感があり、Swedenらしい無機質な印象はなく、むしろかなりアメリカナイズされている。その一方でどこかTrall Punkを彷彿とさせるようなメロディもあり、うまく様々なものをブレンドしているように感じられるだろう。男女ボーカルの掛け合いが印象的で、それがCruz Punkの要素を存分に取り入れたと言えば悪い訳はない名盤である。全13曲。
☆☆☆☆★★ Gonna Kill Her / Scary / Funhouse / Hang / Faith / Fly / Change?
Fillow
Melodic Punk Descendents "Everything Sucks"
Showing Off (1996)
ひねくれたCruz Punk全開のインストで幕を開けるSwedenを代表するCruz Punkの雄、Stukusの2ndにしてラスト作。そのインストから突入する2曲目の段階で完成度は保証されたようなものであり、名盤であった前作を超える完璧な作品に仕上がっている。Popでスィートなメロディと適度に疾走感があるサウンドを基調として男女ボーカルの掛け合いやコーラスが非常に印象的であるが、それと併せて相変わらずの変態具合が非常に心地よい空気感を作り出している。7曲目では低音でこぶしを利かせた力強いボーカルと裏で甘酸っぱいコーラスとの対比があったり、その後の8曲目はまた甘酸っぱいメロディ全開でいくと思いきやまた9曲目ではCruz感満載の直線的ではなくひねくれた展開やメロディでありがらもポップさは残っていたりなど、作品全てがハイライトであって本作を持って解散となってしまったことが非常に惜しまれるバンドである。全14曲。
☆☆☆☆★★ Little Miss Green Eyes / She / Christmas
Not Now, Maybe Later / My Fault / President / Home / Doubt
Melodic Punk Mixtapes "Ordinary Silence"