thewarpedradio

Adrenalized

Vote For The Fake (2007)
スペインの近代高速メロディックの先駆者の一人であり、日本盤も発売された彼らの1st EP。近代的Melodic Hardcoreでありながらもメタリックではなく基本的にはシンプルな楽曲が並んでいる。しかし途中でメランコリンなフラメンコ要素を入れ込んでいる部分はスペインのバンドらしさがあったり、途中でトランペットが入っていたりとNOFXなどの90sの影響をも垣間見れたりなど、この作品の時点で既に光り輝くセンスを感じることができるだろう。また基本的には底抜けに明るい疾走感溢れるサウンドに地中海近隣のバンド特有の少し憂いもありながらもスペイン特有の巻き舌感は少ないため、哀愁と言うよりもヨーロッパ特有の湿り気を帯びたメロディと軽さが目立つドタバタなドラムが特徴であり、テクニカルではあるが、後に見られるような重さを伴うものではないため良い意味でサラッと流れていく好盤である。全8曲。
☆☆☆★★★ Let's Play Something / Beer, Whisky & Spaghetti / Half A Bottle
Sin+Core / Adrenalized
Melodic Hardcore Atlas Losing Grip "Watching The Horizon"
Decet Umbra (2011)
前作のEPがThree Tailsから日本盤としても発売された彼らがBells Onに移籍してリリースとなった1st。前作までの流れを引き継ぎながらも今作ではメタリック感が非常に強くなり、10sのMelodic Hardcoreの影響を存分に受け、吸収した作品に仕上がっている。ただし根底には前作同様90sの影響を色濃く残したサウンドがあり、手数の多いドラムとここぞとばかりに主張するベースでガッチリとリズムが安定し、その上を縦横無尽にギターが駆け抜けている。アレンジは緩急を駆使しつつも4曲目のリフは完全にメタルであったり、リズムもシンプルであるようで意外と変則的な部分も多いもののメロディが非常にメロディアスで聞きやすいためテクニカルな要素はそこまでに気にならないだろう。メロディは速さの中に見事なまでに哀愁を漂わせており、良い意味で少しのっぺりとした部分からは北欧の影響をも感じさせる、聞きこむほどに味の出てくる作品である。全10曲。
☆☆☆☆ No More Vassals / Fastest Way To The Mainline / Grey Youth
Guerrilla Fashion / The Fabulous Story Of Billy J. Donovan Frankenmaister / Walls Of Ignorance
Seeking Glory: First Step To Failure
Melodic Hardcore Bigwig "Reclamation"