Bare Teeth
Demo 2015 (2015) | |
日本盤のリリースや来日の経験もあるFast Motion解散後にGregoryが中心となって結成されたフランス出身の彼らの1st Demo。音圧が楽曲によって若干異なるのはご愛嬌ではあるが、非常に近代的なMelodic HardcoreではあるがFast Motionとは異なる新たなサウンドが本作で既に示されている。それは特に1曲目が顕著であり、10s以降のMelodic HardcoreはMetal要素の強いテクニカルさに重点を置いたリフが多い中で、彼らのリフはMetalの要素もありながらもどちらかと言えばHard Rock的要素をも出したアレンジが疾走感ありつつもポップなメロディやサウンドに乗ることにより、力強さの中にもキャッチーさやダイナミックさが出た重厚なサウンドになっている。一方で2曲目ではA Wilhelm Screamを彷彿とさせるようなダイナミックでありつつもHardcore要素を全面に出しつつも緩急や音の足し引きを活かした力強いMelodic Hardcoreであり、3曲目は少しミドルテンポでメロディに重きをおいたかのような前2曲とは異なる趣のある楽曲である。王道の手法を用いつつも様々なバンドを経てるメンバーだけにその引き出しの多さは豊富であり、DemoでありながらもDemoとは感じさせない完成度を誇った作品である。全3曲。 | |
☆☆☆★★ | Always Rain / These Towns Need Guns / Goodbye Tuscany |
Melodic Hardcore | ------------------------------ |
First The Town, Then The World (2017) | |
デモを経て正式音源としてリリースされ、この作品を携えて2018年に来日も果たした彼らの1st EP。前作でも垣間見せていたHard Rockからの影響を感じさせる部分もあるダイナミックなリフなどスケール感のあるサウンドはそのままであるが、今作ではそれ以外の要素も含めて全方位的に洗練された作品に仕上がっている。特にそれは前作のデモに収録されて今回再録された2曲に顕著である。アレンジなどは大きく変わっていないものの、一つひとつの音がクリアになっていたり、リフも多層的になっていたりなど音像が全体として明確になりつつも勢いが更に増している。また作品全体としては前作にも収録されいたBelvedere・This Is A StandoffのSteveがゲスト参加している7曲目などより近代的なMelodic Hardcoreにも寄ってきている。その一方で良い意味で荒々しい楽曲が中心であるものの、ミュートを駆使したリフを多用しているなど勢いの中にも緩急が混在しており、元々の音楽性の多様性が今作でも遺憾なく発揮されている作品である。全8曲。 | |
☆☆☆★★★ | Behind The Wall / Parted Way / Always Rain These Towns Need Guns |
Melodic Hardcore | This Is A Standoff "Be Delighted" |