thewarpedradio

The Crystal Committee

Tender Fury (2001)
StarmarketのFrederikによるソロプロジェクトの作品。参加メンバーにはRandyの面々やex-Starmarket、KVLRのMugnusも参加していることもあり、初期のStarmarketから攻撃性を取り去ったかのような優しさと暖かさに満ちた楽曲が収められている。全体的には少しアコースティック寄っているものの、完全にアコギとボーカルのみで構成されているのは1曲目だけである。しかしこの冒頭を飾る1曲目はアコギの剥き出しのザラッとした質感と北欧のバンド特有の無機質感もありながらも暖かみや青さを感じさせるメロディが絡み合った名曲であり、そこから2曲めにかけてジワジワと盛り上がってくる構成は反則級である。3曲目はフォーキーなサウンドにメランコリックさも感じさせるメロディが絶妙であり、それ以降も彼にしか表現できない青臭く叙情的でありながらもどこか無機質感も漂わせている作品である。全5曲。
☆☆☆★★★ The Black Cloud That Was My Heart / Days / The Bad Apple
Red Hearts On Fire / Streets Of Torment
Acoustic Starmarket "Calendar EP"
Forever Overhead (2003)
StarmarketのFredrikのソロプロジェクトであるThe Crystal CommitteeのEPに続く待望の1st。前作のEPはアコースティックで落ち着いた作品であったのに対して、本作はザクザクと刻むリフとそれに絡み合うほのかな上モノが爽快な疾走感を生み出しているインストから始まり、そのままなだれ込む2曲目への流れは完璧であり、7曲目などのように単音リフを織り交ぜながらもしっとりとしたどこか陰りのある、Starmarketにも通じるような北欧特有のメロディを全面に押し出した楽曲があるなどバンドサウンドになったことによって彼が作り出すメロディが輝いている。10s以降のリバイバルEmoやTwinkle系にも繋がるようなきらめきを持ちつつもシューゲイザーの香りも感じられるザクザクと刻みつつもダイナミックなバッキングと単音リフが混じり合った力強くも荘厳な雰囲気のある楽曲があったり、疾走感と併せてリフとメロディの絡みが心地よい5曲目など派手さはなくともバラエティに富んだ名盤である。全10曲。
☆☆☆☆ Two Rivers / Arctic Wonderland / Forever Overhead
Waiting For The Discharge / Unfortunate Son / Dreams
Emo Algernon Cadwallader "Parrot Flies"