Implants
From Chaos To Order (2013) | |
これがまさにオールスターだ、と言いたくなるほど豪華なメンバーによって結成された彼らの1st。しかしそのメンバーの豪華さを抜きにしても今作の完成度は圧倒的であり、オッチャンたち頑張った!と言いたくなるほどである。力強く適度にメタリックなフレーズが入りながらも軽快に駆け抜けていく様は90s、00s、10sの融合でありそれぞれの時代を経験してきているベテランにしか出せない味である。それぞれのバンドの良さを絶妙なバランスで融合しているサウンドは懐かしさを感じさせながらも、その一方で新しさも同居している。またギターのリフが非常に印象的な曲が多い中で、メタル的な重さは全くと言っていいほど感じられない。また全編にわたってこれでもかというほどに歌い上げられているメロディなどこの作品に詰まっている全ての要素が、メタリックな要素を詰め込んで重くて速ければそれで良しという風潮へのアンチテーゼとしても感じられる。それほどまでに新しさはほぼ皆無ながらも、圧倒的な完成度を誇る作品である。全12曲。 | |
☆☆☆☆★ | Life Passes / Blinded / Thought The Window / Mutualism Parallel / Stuck Around / El Ron |
Fast Melodic Punk | Pulley "Matters" |
The Olden Age (2016) | |
メンバーチェンジがあり、Ex-NUFANのMattが参加して制作された久々の作品となる1st EP。カリフォルニアのオールスターバンドと言っても良い彼らであるがゆえにその完成度は最初から疑う余地もないが、前作の流れを踏襲しつつもテクニカルなリフはあるもののそれをカリフォルニア特有のカラッとした空気感とうまくブレンドして重さを感じさせない、ベテランらしい疾走感はありつつも落ち着いたサウンドになっている。1曲目や2曲目はBrown Lobster TankやPulleyを彷彿とさせる、これぞカリフォルニアのMelodic Punkの王道である一方で、3曲目はEpitaphサウンドを現代風にアレンジし直したかのような速さと疾走感、適度な重さとポップさなど全てがバランスよく混じり合っている。5曲目はCheap Trickのカバーであるが、これも原曲の良さを残しつつも彼ららしいアレンジになっている。5曲と曲数的には少ないもの、その分疾走感もあって一気に聞けてしまう今作は前作同様避けては通れない作品である。全5曲。 | |
☆☆☆☆ | Desperation / All For Nothing / The System / Sage |
Fast Melodic Punk | Brown Lobster Tank "Toothsmoke" |