thewarpedradio

Seed'n'Feed

Here We Are (1998)
イタリア、トスカーナ州出身の彼らの1st。2ndからはRockやIndie Rock方向へとシフトチェンジを取る彼らであるが、本作ではバンド初期の作品ということもあり荒削り感もありつつも適度な疾走感を兼ね備えた軽さが強調された作品に仕上がっている。また独特なのはLagwagonのようなシンプルなようでシームレスに様々なパターンへと変わっていく展開が男臭いボーカルと合わさっている点や、そのメロディもHardcoreを経由したアメリカ東海岸のバンドを彷彿とさせるような激しくもエモーショナルなメロディが、ヨーロッパ特有の陰りを帯びた哀愁と混ざりあうことで、決して勢いだけではない独特の質感を持つ楽曲に仕上がっている点であろう。決して特別なことをしている訳ではないもののねちっこさも感じられるメロディには力強さがあり、複雑ではないが流れるように進んでいくアレンジと合わさって既に彼ら独特の世界観が既に確立されていると言えるだろう。全11曲。
☆☆☆★★ A True Story / Ego / Stupid Achievements / Fishes In The Sea
Uninvited Guest / I'm Not Gonna Drink Your Wine Again / G.G.W.E.
Melodic Punk Goblins "Carry On Screaming"
Split w)7Years (2002)
同じイタリアの7Yearsとのスプリット。前作で完全にシフトチェンジを行った彼らであったが今作でもその路線はより顕著となり、イタリアのバンド特有のカラッとした雰囲気はほぼ皆無となり、少しミドルテンポで陰りのあるメロディや楽曲が中心となっている。しかしこの陰りのあるエモーショナルなメロディが作り出す混沌とした世界観は、その先に光を感じさせるような壮大さやダイナミックさがあったり、適度な疾走感はありながらもEmoの要素を中心に、Indie RockやMath Rockのような雰囲気もある。そこに若干のシューゲイザー的な香りも漂わせて緻密に構成されたアレンジは素晴らしく、2曲目ではジワジワと感情の高ぶりと共に激しさを増していき以前のような疾走感をも組み込んでいたりなど派手さはないながらも彼らのセンスが爆発した作品である。全4曲。
☆☆☆★★★ Anestetizzati / Still Sorry / Romeo & Juliet
Rock 7Years "Split w)Seed'n'Feed"