thewarpedradio

Sellfish

Major League Punkrock (2010)
オランダ出身のSellfishのコンピレーションアルバム。結成から既にこの時点で10年以上経ってはいるが、流通の悪さなどから活動歴に反して日本では知る人ぞ知る様な知名度の低さである。今作は2008年にリリースされたDemo2008やOf No Availとのスプリットなどを集めた編集盤であるが、全て廃盤であるために一つのフォーマットにまとまって聞けるのはありがたい。そして肝心の音であるが近年のMetalの影響を色濃く受けたバンドではなく、90年代のバンドのようにリフとシンプルなアレンジによる疾走感を基本としている。その点がある意味現在となっては彼らのオリジナリティと言ってもいい位である。90年代の影響を強く残しているが、決して過去の焼き直しではなくそこにはアメリカのバンドとも、北欧のバンドとも異なる哀愁感・憂いを醸し出している。メロディの良さと、疾走感に溢れたキレのあるアレンジを最大の武器とした彼らは決して派手さはないが、古き良きあの時代を雰囲気を今に伝えてくれる貴重なバンドである。90年代を肌で知っている人にとってはどこか懐かしい、そして初めて知る人にとっても十分に楽しめる作品であろう。なおオリジナルリリースはLPのみではあるが、Bell'sOnからCDでのフォーマットでリリースされる。全14曲。
☆☆☆☆★★ It Doesn't Matter / Break Down The Wall / Saturday / Killing Anger
Every Generation / Big Old Boring Man / Rat Race / Animals
Whose Side Are You On / Voices
Fast Melodic Punk Adhesive "Sideburner"