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Spoilers

Stay Afloat (2015)
Ex-SouthportのDanが新たに結成したSpoilersの1st EP。イギリス特有の哀愁さはあるもののベースとなっているのはStrike Anywhereなどに代表されるHardcore寄りのMelodic Hardcoreである。特に1曲目は所々で血管がブチ切れそうになるほどのシャウトもありつつ力強く歌い上げるサウンドは素晴らしい。しかし彼らの本質や良さは表面的な熱量は抑え気味で、力強く疾走はしつつもテンポ自体は抑え気味で湿り気を帯びた憂いや哀愁漂うメロディが堪能できる2曲目以降に現れているのではないだろうか。その中でも2,3曲目は秀逸であり、4曲目以降ではMelodic Hardcore要素との融合したサウンドが再び堪能でき、1枚の中に様々な表情が見え隠れする作品に仕上がっている。またメロディと併せてDanの奏でるギターサウンドはUSらしさを少しは感じられるものの、やはりMega City FourSnuffなどUK Melodicのツボを抑えたリフワークであり、その点も見逃せないところであろう。全6曲。
☆☆☆☆ All For One / Freaked / Stay Afloat / Punks Don't Die
Who's To Blame
Melodic Hardcore Rehashers "Off Key Melodies"
Roundabouts (2018)
前作の1st EPにスプリットなどを加えた編集盤をリリースし、着実に知名度を上げている彼らの待望の1st。前作ではイギリス特有の湿り気を帯びたメロディながらもMelodic Hardcoreの要素が強いサウンドであったが、本作ではその延長線上にありながらもよりUKメロディックの要素が強くなっている。しかし湿り気やダークさを感じさせる部分はメロディだけでなくアレンジにおいても多々あるが、決して陰鬱な雰囲気はなく物悲しくも明るさをも感じることができるだろう。少しキラキラとした明るさを感じさせるリフとメロディの力強くも陰りを帯びた対称的な要素が同居した2曲目や9曲目などは理屈抜きで素晴らしく、それと合わせてリフも歌心に溢れている。このかすれ気味の高音で絞り出すかのように歌う哀愁と合わせて切なさが全開であるメロディと、リフのバランス感が彼らの最大の特徴であり、魅力であろう。全12曲。
☆☆☆☆★ Shortcuts / Roundabouts / See You Ringside / The Same Again
Target Practice / Harry G / Recently Realeased
Melodic Hardcore Strike Anywhere "Iron Front"