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Safeways Here We Come (201)
何年も音沙汰がない中で突如発売されれた彼ら久々の音源は1曲目のタイトルの時点でバカバカしいが、その点も含めて彼ららしさが最大限に発揮された作品に仕上がっている。1曲目は前作のアルバム同様日本びいきと言ってもいいくらい「味噌ラーメン」と連呼しており遊び心にあふれてはいるが、そういったユーモラスに終わるだけではなくどこかシリアスさをも感じさせてくれる、これはこの曲に限らずのことであり、単音リフを効果的に使った昔ながらの本来の意味でのポップパンクをシンプルにやり続けるという姿勢は良い意味で変化することはなく安心して聞くことができる。しかし音からは60sなど様々な音楽の影響も随所に感じられ、一筋縄にはいかないある意味ひねくれ者の面も持っているところがマイペースながらもコンスタントに活動を続けていられる要因の一つであろう。そういったどの作品にも共通する根幹の部分は全く変わっていない。またメロディだけでも甘酸っぱいというより、いつまでも変わらないエバーグリーンさを漂わせているが、それを完璧に保管するコーラスの入れ方が本当に上手いバンドである。今までの彼らの作品が好きな人にもお勧めできる作品であり、またアルバム単位での新作に期待したくなる。全7曲。
☆☆☆☆ Miso Ramen / Swedish Rat / Since You Got A Dog / Found Love
Hot N Horny / I Hate Basket Ball / I Hope Things Will Turn Around
Old School Pop Punk Masked Intruder "Masked Intruder"
2012 (2016)
作品ごとにリリースレーベルが変わる印象の強いが、ここ数作は変わらずFat Wreck Chordsからリリースをしている彼らがバンド結成25周年記念というコンセプトで製作した25分超えの1曲を収録したシングル。この1曲は全部で19曲がシームレスに繋がっており、どれがどのタイトルなのか分かりづらいリスナー泣かせな点は否めないが、基本的には従来どおりの路線ではある。しかし今作はNOFXThe Declineと同じコンセプトではあるが、Pop Punk路線だけでなく合間合間にロックンロール的な力強い鳴り方をしている楽曲があったりなど様々な要素がシームレスに入り混ざっているため、どちらかと言えばGreen DayのAmerican Idiotのような組曲的な発想に基いているように感じられ、ショートチューンの集まりではあるものの、彼らの様々な表情が堪能できるだろう。なおタイトルが2012なのは、今作が2012年のツアー中に様々な場所で制作されたことによるものであるようだ。全1曲。
☆☆☆★★ 2012
Old School Pop Punk Bracket "The Last Page"
Split (2019)
2019年5月に行われたJapan Tourで200枚限定で発売された招聘元のSocho-Pistonsとのスプリット。過去の来日で大好物になったという既発曲の2曲目はもちろんのこと、今作では新曲となる1曲目だけでもその価値は十二分にあると言えるだろう。イントロは彼らにしては珍しく単音リフながらもハードロックのような香りも漂わせているがメロディは相変わらず力強くも甘酸っぱく、タイトルを何度も歌詞の中に入れ込んでいるのは2曲目も同様であるが、何度も繰り返されることにより中毒性が増してくる。またそんな日本語も哀愁漂わせつつも甘酸っぱく歌っていたり、力強く少しラフに歌っている部分もあったりなど1つの楽曲の中で同じ言葉であっても幅広く、異なる印象を与えてくれる楽曲である。全2曲。
☆☆☆★ YUKIKO
Old School Pop Punk Socho-Pistons "Split"