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Fastfade

Side Effects (2017)
ロンドン出身の彼らの2nd EP。3ピースならではのシンプルなサウンドではあるが、音が分厚くその点は3ピースとは思えず、正統派のSkate Punkを鳴らしている作品である。その中でもテクニカルな要素はあまりなく、メロディやゴチャっとしつつも疾走感あふれるアレンジで押し通していく様は同じ3ピースであればMxPxCaptain Everything!などを彷彿とさせるだろう。これらのバンドに10s以降のプログレ的要素やメタル的な要素を少しブレンドしたサウンドに仕上がっている。ボーカルも力強くもどこか垢抜けずに少し気が抜けているかのような独特の声質は、シンプルなアレンジだからこそ生きるのだろう。4曲という楽曲自体は少ないものの今後の活動に注目をしておくべきバンドの1つである。全4曲。
☆☆☆★★★ Mid-Point / The Bottom Line / Slingshot / My So Called Friend
Melodic Punk MxPx "Left Coast Punk"
Happy If You Aren't (2018)
2枚のEPを経ての待望の1st。前作まではSkate Punkを踏襲しつつ勢いと疾走感に溢れた作品に仕上がっていたが、今作ではそこに90sの少しラフなPop Punk要素も入れ込んだ面白いアプローチをしている作品に仕上がっている。またそれ以外にもプログレやJazzを彷彿とさせるような即興的で少しひねくれたアレンジは健在であるもののメロディに以前よりもPopさが増しており、力強くもキャッチーなメロディを良い意味でラフに歌い上げるボーカルからは単に前のめりなだけではなく前作からのバンドとしての成長を感じさせる。楽曲自体も10s以降のMelodic Hardcoreを感じさせるようなものもあれば、若干前のめりで突っ込むかのような勢いと早口なメロディと単音リフが心地よい3曲目や5曲目のように単音リフやSkaのカッティングを大々的に取り入れ1曲の中で様々な表情を見せていたりなど、様々な要素を混ぜ込みつつも散漫な印象を与えないのはバンドとしての底力の証とも言えるだろう。00sを通り越して10sと90sの融合をハイセンスで行っている名盤である。全14曲。
☆☆☆☆ Walkie Talkie / Idiot / Naked Attraction / Sub Motive / Blunt
Frontside / Head First / Slingshot
Melodic Punk The Fairlanes "Welcome To Nowhere"