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Too Bad Eugene

At Any Rate (2000)
ex-Craig's BrotherのAdamやAndyが新たに結成したToo Bad Eugeneの1st。少し低音気味でがなるような荒々しさはあるものの、Craig’s Brotherを彷彿とさせるポップで伸びやかなメロディが非常に印象的である。しかしシンプルなようで一筋縄ではいかない、さりげなく様々な表情を見せる芸の細かいリフや展開、アレンジが作品全体に散りばめられているが、特に4曲目はALLからの影響、Cruz Punkを連想させる。ベースは少しギターに埋もれている感もあるが、こちらもリフと同様に3ピースであることを生かして低音を支えるだけでなく動き回るベースラインはCruz感満載である。またMxPxのMikeがプロデュースということもあり、クリスチャン感を出しながら疾走感溢れる楽曲だけでなく、2曲目のようにテンポ自体は抑え気味でありながらも軽やかに駆け抜けていくメロディを前面に押し出した楽曲もある。派手さはないながらもメロディだけでなく楽曲全体がツボを抑えた作品であり、埋もれるには惜しい作品である。全15曲。
☆☆☆★★★ Wedding Story / Punk For Dummies / Fighting Words
Walking The Dogma / Brotherly Loathe / Cute Little Ex-Con
Everybody's Gone / Homegoing
Melodic Punk Fun Size "Pop Secret"
Moonlighting (2002)
Tooth & Nailsに移籍してリリースされた彼らの2nd。Punkの持つ荒々しさもありつつもどこか美しくも儚いメロディやサウンドプロダクションは、まさにレーベルのカラーを色濃く反映させたクリスチャンパンクと言えるだろ。ザクザクと刻み、ソリッド感溢れつつもダイナミックなギターワークと青臭さと力強さ、そして透明感溢れるメロディが絡み合い、テクニカルな訳ではないが、単音リフやソロを駆使しつつもミドルテンポの楽曲が多いこともあり、初期Emoのような神々しさと共にダイナミックでスケールの大きい音の広がりを感じられる。前作よりはグッとスピード感は抑えられているが、それが彼ら独特の透明かつ青臭いメロディが活きる良い方向へと寄与していると言えるだろう。メンバーの経歴を考えればもっと日の目を浴びてもよく、それだけの完成度を誇ってはいるものの本作リリース後にバンド自体は解散してしまったことは残念である。全10曲。
☆☆☆★★★ Premodern Donna / Condolences / All At Once / Nobody's Home
Bad Guy / Theological / Soli Deo Gloria
Melodic Punk Craig's Brother "The Insidious Lie"