thewarpedradio

Me First And The Gimme Gimmes

Have A Ball (1997)
NOFXのFat Mikeを中心とし、他にSwingin' UttersのSpike、LagwagonのJoeyとDave、ex-NUFANのChrisで結成された、FATのオールスターによるカバーバンドの1st。今作は既にシングルで発売されていた楽曲も含んだ60s〜70sのポップスをテーマに選曲されているが、どれもアレンジセンスや選曲のセンスはベテランらしくバッチリ決まっている。比較的シンプルなアレンジをしている1曲目や前半はカッティングで裏打ちのリズムを強調しつつも一気に加速する3曲目、6曲目のように同じメロディに対して速さなどを変えて様々なアプローチをしているところなど、メロディックパンクで解釈しているが、スカなど何でもありなサウンドはベテランだけにシンプルなようで細かいところまで芸達者である。選曲も有名どころからあまり原曲は馴染みの薄い楽曲も収録されているが、掘り下げていく楽しみも教えてくれる1枚である。全12曲。
☆☆☆★★ Danny’s Song / Me & Julio Down By The Schoolyard / Uptown Girl
Sweet Caroline / Seasons In The Sun / Rocket Man
Melodic Punk ------------------------------
Go Down Under (2011)
各国のアーティスト限定で選曲をするWorld EPsシリーズの第1弾としてリリースされた約2年半ぶりの新作。ジャケット通りオーストラリア出身のアーティストから選曲されており、正直原曲に馴染みのないもの、またはオーストラリアのアーティストの楽曲であることを認識していないものも多い。しかし4曲目は比較的カバーされることが多い楽曲であるが、原曲の持つ軽やかさや不思議な浮遊感はそのままに彼ららしく爽快かつ疾走感のあるアレンジに生まれ変わっている。これは他のどの曲でも言えることであり、要はどんなタイプの楽曲であっても彼らの手にかかれば完璧に料理されてしまうと言えるだろう。しかしアレンジとしてはネタ切れではないが少し単調になってしまっている部分があるのが残念である。全5曲。
☆☆☆★ Never Tear Us Apart / Friday on My Mind
Have You Never Been Mellow
Melodic Punk MxPx "On The Cover"
Sing In Japanese (2011)
今まではジャンルを絞って楽曲をチョイスして作品を作り上げてきた彼らであったが、今作は国を限定してカバーする企画の第2弾。今作はタイトル通り、日本語でのカバーとなっている。予想に反して相当練習をしたのか日本語の発音がかなりよく、違和感を殆ど感じないレベルである。変な話、どれだけカバーしても全く上達しないSnuffと比較するとこれは雲泥の差である。Snuffに関してはあれはあれで味があり、この発音に関しては個々の印象になるとは思うが、個人的にはその分彼らのアレンジの妙やそれに伴うエネルギーだけでなく、元々の楽曲が持っているメロディを十分に味わうことができるため、コレはコレでありだと感じる。アレンジに関してはいつも通り彼ららしさ満載であり、速さと緩さを織り交ぜたアレンジには常に何かフックが仕掛けられており、一筋縄ではいかないところも彼らが長く愛されている要因の一つであろう。全6曲。
☆☆☆★★ Hero / Kokoro No Tabi / Kekkon Shiyoyo / C-C-C
Melodic Punk Allister "Guilty Pleasures"