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Streetlight Manifesto

Streetlight Manifesto Demo (2002)
Catch 22を脱退したThomasを中心に結成された彼らのDemo。曲自体は全て1stAlbumに収録されているため、そういった意味では今となってはこの音源自体に価値は高くないかもしれない。しかし特筆すべき点は、デモながらも音質のクオリティは高いことと共に、初期衝動とも受け止められるような勢いにあふれている点であろう。雑ということではなく、自分たちがやりたい音をやりたいように目一杯踏め込んている、という印象を受ける。アルバムに再録されているバージョンよりも曲のテンポは明らかに違っており、かなり速くなっている。これはCatch22の頃と比べても正直速く、それが良くも悪くも勢いを前面に出す結果となっている。またホーンに関してもかなり分厚くなっており、それぞれのパートが主張しながらもメロディははっきりとしているという、彼ら独特の立ち位置を既にこの時点で確立しているのがわかる作品である。アルバムに収録されているからこそ、この違いを楽しむのも面白いだろう。全4曲。
☆☆☆☆ Everything Went Numb / Point/Counterpint / The Saddest Song
We Are The Few
Ska PunkSka Punk ------------------------------
Everything Goes Numb (2003)
2003年に発売された彼らの1stAlbum。元Catch22のメンバーを中心にして結成されたバンドであるが、そんな経歴など関係ない程ただ単純に良いと自信を持って言える作品である。Skaの持つ緩やかさやダイナミックさ、そしてPunkが持つ激しさや攻撃性など全てをバランスよく高次元でまとまっている作品と言えるだろう。アレンジ一つとっても単純なSkaPunkではなく、クリーントーンとディストーションの音の使い分けが素晴らしく、またその音のレベルがぶれることがないために曲全体・アルバム全体に統一感があり、ラテン調で底抜けに明るいホーンを支えるリズム隊が疾走感を生みだしている。しかしそれ以上に彼ら最大の特徴としては中心人物であるTomas Kalnokyによる“高速”ボーカルである。言葉を詰め込めるだけ詰め込んでいるが、その中でもPopさを失わず、かつ攻撃的とまでも言えるスピード感を生み出していると言えるだろう。本作品はSkaPunkのマスターピースであり、ぜひとも聞いてもらいたい作品である。全12曲。
☆☆☆☆☆ Everything Goes Numb / That's Be The Day / Point/Counterpoint
A Better Place, A Better Time / We Are The Few / Failing, Flailing
Here's To Life / A Moment Of Violence
Ska Punk Less Than Jake "Losing Streak"
Keasbey Nights (2006)
彼らの2ndAlbumは何を思ったのか、Tomasが以前制作したCatch22としての1stAlbumのセルフカバーとなった。しかし今作により彼個人が何をやりたいのかを明確に示していると言えるだろう。アレンジをそこまで大きく変えていない作品もあれば、印象的なホーンリフはそのまま生かしつつも質感を変えた曲、メロディのみそのままで根本から新しく構築された曲など様々ではあるが根本は激しくて、うるさくて、ごちゃごちゃしつつもPopさを失わないという前作で示した彼らの方向性は変わっておらず、それを持って再度本質を提示したという形なのではないだろうか。洗練されつつも、疾走感やスピード感はアップしており、引き所と押し所もさらに明確になっており純粋な新曲ではなくても、明らかに前とは別物の新作である。前の勢いも全く失われておらず、演奏も安定しておりこれ以上のことは良い意味で望めなくこれが彼らのある種の完成型・到達点ではないだろうか。全14曲。
☆☆☆☆★★ Dear Sergio / Sick And Sad / Keasbey Nights / Day In, Day Out
Walking Away / Giving Up, Giving In / On & On & On
This One Goes Out To / Supernothing
9mm And A Three Piece Suit / As the Footsteps Die Our Forever
1234 1234
Ska Punk Catch 22 "Keasbey Nights"
Somewhere In The Between (2007)
今までの作品に比べて曲数は少ないがその分中身が詰まった作品であると言える3rd。これまでよりも若干メロディが重い印象も受けるが、全体的には雰囲気は変わっておらず以前よりも洗練され、ポップになった印象すら受ける。しかし彼ららしさというものは失ったおらず、むしろ他の追随を許さないほどの存在感とオリジナリティを相変わらず持ち続けているバンド、作品と言えるだろう。今まで以上に押し・引きの切り替えが明確になっており、ホーンも単なる一つのパートだけではなく、ラテン系のフレーズでありながらもリフのように非常に印象的なのも変わっておらず、むしろそれを徹底しているところに彼らの強みがあるのであろう。また、クリーンパートを中心としながらも高速カッティングと隙間のないほどに緻密に練り上げられたアレンジは健在であり、それは彼らがシーンの中で孤高な存在であることを示していると言える。前作までのようなまくしたてるようなメロディは少し減ったが、関係なしに今作もよい。全10曲。
☆☆☆☆★★★ We Will Fall Together / Down, Down, Down To Mephisto's Cafe
Would You Be Impressed
One Foot on the Gas, One Foot in the Grave / Watch It Crash
Somewhere In The Between / The Blonde Leaving The Blind
The Receiving End Of It All
Ska Punk The Taj Motel Trio "Life Of The Party"
99 Songs Of Revolution: Volume 1 (2010)
そのタイトル通りジャンル、時間など全てを越えた99もの名曲を彼ら独自の解釈により、彼らのフィルターを通して再構築するシリーズの第一弾。このシリーズはSMだけで完結するものではなく、別のベクトルに存在しているBOTARが2作品、SMが5作品、そしてまだ公表されていないプロジェクトで2作品と全部で9作品で構成されるようである。本作はもちろんカバーであるが故にThomas特有の早口のメロディは完全に息をひそめているが、その分アレンジ能力が爆発している作品である。一つ一つの楽曲が原曲のメロディの強さ、良さを残しながらも完全に新たなる楽曲として再構築されているために、原曲を知らなければ彼らのオリジナルと言っても良い程に完全にSMの音である。静と動のメリハリ、各パートが大きく主張しつつもメロディがしっかりと耳に残るということが、個人的な彼らのアレンジの特徴であると思っているが、まさに今作はその王道である。しかしそれだけに留まらず今まで以上に大胆にピアノやその他の楽器を取り入れていたり、ラテンの香りを取り入れたフレーズなど、メロディが既に完成されているからこそ、音楽的に大胆に追求していったある意味意欲作であると言えよう。全11曲。
☆☆☆☆★ Birds Flying Away / Hell / Skycrapper / Punk Rock Girl / Linoleum
Meand Julio Down by the Schoolyard / Red Rubber Ball
The Troubadour / Sub Great Height
Ska Punk ------------------------------
The Hands That Shieve (2013)
オリジナルアルバムとしては実に7年ぶりとなる新作でありながら、活動休止前最後の作品となってしまった4th。そして前作同様、今作も発売元のVictoryともめて発売が半年以上遅れることとなった曰くつきの作品である。しかしそのようなことは作品の出来には関係なく、今作では今までの彼らの持ち味を残しながらも音楽的には大きな飛躍を遂げた、意欲的な作品と言ってもいいだろう。今までの早口メロディは若干抑え気味であり、それよりもメロディを今まで以上に丁寧に歌い上げている印象を受ける。また緩急Jazz的な要素は今までと同様であるが裏打ちなどのスカの要素は正直少なくなり、そういった意味ではホーンを存分に打ち出したロックな作品と言ってもいいかもしれない。しかし根底にはスカが存在していることは疑いようもなく、これは彼らなりの新しいスカを作り出した末の作品であると言えよう。そこには前作との間に発売されたTohKayの作品の影響も垣間見ることができる。しかしそういった新たな方向性を見出しながらも、作品のどこを切り取っても彼らにしか作り出せない作品であることには変わりなく、本作が最後になるのは残念で仕方がない。全10曲。
☆☆☆☆★★ The Three Of Us / Ungrateful / The Littlest Things
The Hands That Thieve / With Any Sort Of Certainly
If Only For Memories / The Broken Him Down / Toe To Teo
Oh Me, Oh My / Your Day Will Come
Ska Punk Freygolo "Time To Drop The Gun"