thewarpedradio

Swecore

Rötter (2021)
Melting FastのメンバーでもあるTeoがボーカルに多彩なゲストを迎えて制作したソロ作。Rootsを表すスウェーデン語がタイトルに冠していることからもわかるように、スウェーデン出身のバンドの楽曲かつ選曲も90s前半までに限定されており、そこから彼の音楽に対する情熱をうかがい知ることができる。VenereaのMikeはカバーされる側でありつつもゲストとしても参加しているのはご愛嬌であるが、他のゲストは10s後半からの新世代のMelodic Hardcoreバンドから多く参加してる。原曲のアレンジを基本的には踏襲しながらも、4曲目のAdhesiveのカバーでは原曲の上下3度のコーラスはそのまま踏襲しながらも下をシャウトに置き換えていたりなど、随所に彼独特のアレンジを詰め込んでいる。また、唯一ゲストを迎えていないPridebowlのカバーである3曲目は、彼自身は自分の声が好きではないと言っているが、Aaron特有のノッペリとしたボーカルを見事に再現しつつもそこに力強さが加わっている。コロナ禍にあったからこそ生まれた作品ではあるが、単にカバー作というだけでなく、Melodic Hardcoreの新旧を繋げる架け橋となるような作品である。全10曲。
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Melodic Hardcore Scott Sellers "Influence"